散歩をする 298 西調布から京王フローラルガーデンへ

4月12日に東京都に適用されたまん延防止等重点措置は、4月25日からは第3回目の緊急事態宣言へと変わりました。

ますます都県境を越えた散歩は無理そうと確信した4月下旬、京王フローラルガーデンが5月下旬で閉園になるというお知らせが目に入りました。

 

子どもの頃に訪ねた花が咲き乱れていた向ヶ丘遊園の記憶がどこからか思い出されて、こうしたフラワーガーデンや植物園にふらりと立ち寄りたくなります。

 

その中でも、京王フローラルガーデンは、地図で見ると川を利用して造られているようです。この川をいつか辿って、京王フローラルガーデンに行ってみようとと以前から思っていたので、閉園のお知らせに焦りました。

これは急がなければと、出かけることにしました。

 

西調布駅から川沿いに歩く*

 

京王線は馴染みのある路線ですが、西調布駅は初めて降りました。南口から商店街を歩き、調布市立第三小学校に近づくと、少し遠くに見える場所が低く見えました。多摩川の対岸です。

小学校のすぐそばに「東京都水道局 上石原二号水源」と書かれた小さな施設がありました。

 

その先は、急な階段になり、地図で見つけた小さな川へと出ます。

コンクリート張りのいかにも都市河川でしたが、覗き込むととてもきれいな水の流れでした。

ただ、この川の左岸側は崖、右岸側はギリギリに住宅地や畑があって、そばを歩くことができません。地図ではここから200mほど先に、水色が始まった部分が描かれています。

もう一度、階段を昇り、崖の上を歩いて見ました。

行き着いた先は、中央高速道路の高架下で、そこから上流は暗渠になっていました。

 

地図ではもう一本の水色の線が、ここから150mほど南西を流れて、先ほどの崖下で合流するようです。

実際には、そこはコンクリートの水路のみでした。水の流れていないその水路に沿って先ほどの合流部まで歩くと、「凸凹山児童公園」になっています。

階段のある崖下に「布田崖線緑地」と表示があり、ああ、ここが布田崖線だとつながりました。平面の地図だけではなかなかわかりませんね。

 

残念ながら、この小さな清流は崖線ぎりぎりに流れ、そして少しの平地にも住宅や小さな町工場(こうば)が建てらいるので、ところどころある橋からしかその流れは見えません。

おそらく1960年代から80年代ごろまではこうした都内の小さな川はしばしば溢れ、人が住む場所ではなかったのではないかと子どもの頃の記憶をたぐり寄せたのでした。

 

鶴川街道を越えて少し歩くと、布田崖線を利用していなり橋児童公園がありました。武蔵野の雑木林がそのまま残っているような場所です。

 

少しずつ水量が増えた小さな流れですが、相変わらず水はきれいです。

そしてそのまま京王フローラルガーデンまで住宅街の中を流れて、その水が園内に利用されていたようです。

 

道路から見ると、京王フローラルガーデンの敷地の方が少し低くなっていて、もしかしたら沼地のような場所で住宅開発には向かない場所だったのかもしれないと想像したのですが、どうなのでしょうか。

 

園内に入るとよく手入れされていて、さまざまな花が咲き乱れていました。2002年に開園したそうですが、もっと早く来れば良かった、できれば開園前からのこの辺りの変化も観に来ればよかったと後悔しました。

 

まだ具体的な再開発の計画はわからないのですが、布田崖線と水辺が守られるといいですね。

 

 

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