運動のあれこれ 39 「多摩川由来の崖線の緑を保存する」

Macの地図の航空写真多摩川周辺を眺めていると、緑地が帯状に続く場所がところどころあります。

最近は、そこに崖線があることがだいぶ想像できるようになりました。

 

川の流れがつくりだした2~3mとか数メートルの崖は、武蔵野台地と下の水田地帯との差のように大きくその経済状態や文化・生活まで変えてしまう時代が、つい半世紀ほど前までもあったほど、人が立ち向かうこともできない高さだったのかもしれません。

 

言いかえれば、その崖をなんとか変えて行き来できるようにしたり、生活できる場所に変えたい、そんな強い思いがあったのではないかと思えてきました。

そして実際に、崖っぷちに家を立たせる技術や山や斜面を削って道路にする技術、あるいは高架橋など、あっという間にその壁を乗り越える時代になりました。

 

ですから、現在航空写真で見ることができる緑の帯は、その「開発からのがれられた場所」とも言えるかもしれませんね。

 

 

*崖の緑を保存する*

 

布田崖線について検索していたら、「多摩川由来の緑を保存する協議会」による「多摩川由来の崖線の緑の保全に向けたガイドライン」(平成24年、2012年)が公開されていました。

 

私が「布田崖線」の立て札を見つけた緑地も、この協議会の活動によるものだったようです。

例えばその調布市の計画内容では、こんなことが書かれています。

*崖線の緑の連続性を促進するため、保全の仕組みづくりを考慮する。

*社寺林の保全を促進し、歴史と文化とのふれあいの場としての充実を図る。

*水辺の生物生息環境の保全・回復を図るため、生き物の生息地をめぐる緑道・散策路の整備や観察スポットの整備を推進する。

*崖線などで自然とふれあえる自然観察会の開催を推進する。 

 

 

8市によって協議会が運営され、青梅市日向和田から調布市布田までの保全をされているそうです。

 

10年後、20年後、あるいは一世紀後の航空写真では、また崖線の緑の帯がつながるといいですね。

水と緑が育む崖線の豊かな自然環境に生育する希少な動植物

崖線の緑は、低地と台地の間にあるため、湿潤な土壌と乾燥した土壌、清水等の水辺、自然度の高い植生等、多様性に富んだ自然環境を形成しています。これらの豊かな自然環境には多くの野鳥や水鳥、魚類、植物等が多く生息生育しており、中には絶滅危惧種に指定されている希少な動植物もみることができます。 

 

崖下に染み込んだ雨水が崖から湧き出る湧水 

台地に染み込んだ雨水が、地中の不透水層に到達し、その上を地下水となって流れます。その地下水が崖の端部で吹き出したものが湧水です。湧水は、崖線の緑に見られる特徴の一つであり、崖線の縁では湧水に依拠する生物の生息生育の場となっています。

 

 

公害の時代、川や海が汚れていた時代を考えるといつの間にかこんなに守られるようになったことが、ほんと、魔法のようですが、多くの人の力によるものなのだと散歩をしていると実感しますね。

 

そして人が理想的な生活を実現できるように崖をつくり変える仕事も大事だし、自然を守る仕事も、どちらも大事ですね。

 

 

また湧水を求めて散歩の計画を立てることにしましょう。

 

 

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