散歩をする 364 鳥屋野潟(とやのがた)から太右エ門新田へ

天気予報では晴れか曇りだったのに、新潟駅に着いた頃にはパラパラと雨が降り始めました。

海岸に近いところはお天気が変わりやすいのでしょうか。

 

散歩二日目の最初の目的地は鳥屋野潟(とやのがた)で、新潟駅南口から8時5分にバスに乗りました。

地図で見ていた時には駅から直線距離で1kmほどだったので歩こうかと考えていたのですが、バスにして正解でした。真っ直ぐで広く整備された道路が平野を走りますが、行けども行けどもなかなか潟の端にさえ近づきません。

しばらくして弁天橋を渡り、南側へと向きを変えて、8時23分に鳥屋野潟公園バス停で下車しました。

公園の隣りの新潟市中央消防署では、消防総合訓練が行われていました。この日は日曜日でした。

 

公園には鳥屋野潟に沿って遊歩道が整備されていて、その向こうに朝の光に輝く湖面が見えてきました。鳥屋野潟を眺められる東屋に座って、しばしその広大な風景を眺めました。

日曜の朝、散策する人もいましたが、鳥屋野潟は風と鳥の声が時々聞こえるだけの静かな静かな場所でした。

 

このままこの水面を眺めていたいと思いましたが、9時15分のバスに間に合うように、これから放水路沿いの水田地帯を歩きます。地図と実際に歩くのでは、いつも距離感が違っているので急ぎました。

 

*太右エ門新田の水田地帯から信濃川へ*

 

公園を出て200mほどのところに鳥屋野潟の放水路があり、その堤防沿いを歩きました。この辺りの地名はすでに太右エ門新田のようです。

放水路の西側は広大な水田地帯が広がり、対岸側は浄水場と住宅地があります。

 

800mほど歩くと、大きな水門が見えてきました。親松排水機場で、道を隔ててそこは信濃川の堤防です。

その手前から水田地帯の小さな集落へと曲がると、畑のそばに日枝神社がありました。落ち着いた大きな農家の家々のそばを歩き、最後に、信濃川の堤防の手前にある道路に向かって階段を登ると、大きな蔵のそばに太右エ門新田バス停がありました。

 

そこから見ると、鳥屋野潟や周囲の水田地帯は3~4mぐらい低地に見えます。ずっとずっと遠くまで越後平野が続いていました。

 

バスまで時間があったので、道を隔ててすぐにそびえるようにある信濃川の堤防に登ってしばらく歩いてみました。

草がきれいに刈られた土手がずっと続いているのが見えました。

滔々と流れる水面と堤防の内側の木々や草と、本当に美しい信濃川です。

 

そして大きな河川では、こうした美しい緑の堤防がずっと続いている場所がたくさんありますね。

 

思い返せば2016年ごろから都内の川沿いを歩き始めました。

一本の川には両岸があるので、単純な話ではないけれど10kmの川なら少なくとも20kmの堤防があると、堤防の上を歩くたびにあの最初の頃の素朴な驚きがよみがえってきます。

 

さらに、堤防といってもただ土を盛り上げるだけでなく、その内側の集落と田畑の高低差や、縦横無尽に走る小さな河川や用水路そして沼や池との調整まで、それぞれの地域の地理に合わせて川の周辺を整備し、川の安全を守る仕事、いったいどのように遂行されているのでしょう。

 

 

歩いてみて良かったと思いながら土手を降りて、バス停に戻りました。

 

 

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