食べるということ 83 とり天とチキン南蛮

三泊四日の今回の計画は今までよりも長い日程ですから、「どこで何を食べよう」と楽しみにしていました。

まだこれから延々とその散歩の記録が続くのですが、結論からいうと食堂に入って食べたのは3回ほどでした。

しかも九州の味なるものは一回だけで、初日の大分だけでした。

こんなはずではなかったのですが、時間帯が合わなかったり天候が悪くてホテルで食べたりました。

 

大分では絶対に食べようと思っていたものがとり天です。

大分の名物ですからすぐにお店が見つかるだろうと「とり天」の文字を探しましたがありません。お天気だった一日目ですが、ついに雨がパラパラと降り始めました。

 

唯一見つけたのが「チキン南蛮定食」でした。

私の中ではチキン南蛮ととり天というのは似て非なるものなのですが、探す気力もなくなりそのお店に入りました。

イメージとしては揚げたてのとり天にかぼすをかけて食べるものだったので、タルタルソースはいらないなあという感じです。

 

タルタルソースは別皿に少しだけつけてもらいました。面倒な客でごめんなさい。

ブリのあら煮も奮発して生ビールを飲み、揚げたての「チキン南蛮タルタルソース無し」もとても美味しかったです。

 

 

*「南蛮」の味*

 

Wikipediaを読むととり天は天ぷらのように揚げた鶏肉を酢醤油やかぼすなどで食べるのに対して、チキン南蛮は「小麦粉をふり卵液を絡めたものを揚げ、甘酢とタルタルソースをかけたものという違いがあるようで、チキン南蛮は宮崎県の料理のようです。

 

甘酢に漬け込んだ南蛮漬けは子どもの頃からそう呼んでいて、今も大好きな料理法です。

タルタルソースも同時からありましたが、Wikipediaの「チキン南蛮」を読むと1960年ごろはまだタルタルソースがかかっていなくて、1965年ごろには今の形になったようですね。

 

とり天は1926年(大正15年)ごろから作られ始めたようですが、同じような甘酢の味で食べるのに南蛮漬けではなく別皿のたれにつけて食べていたのは、やはりまだ調味料をそれほどふんだんに使える時代ではなかったからかなと想像しました。

 

そして私が子供の頃には酢や醤油、そして油やマヨネーズも庶民に手が届くような値段で惜しみなく使える時代に入ったような記憶があります。

とり天とチキン南蛮はそんな時代の変化なのかなと思いついたのですが、事実はどうでしょうか。

 

 

それにしてもいつでもどこでも大分県ではとり天を食べられてうらやましいと思っていたのですが、とり天はどこで売っているのでしょうか?

 

 

 

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