シュールな光景 31 「自己実現」とか「自己愛」ブームの30年後

なぜ任意だったものがほぼ強制されるのか、なぜ突然現在の健康保険証が廃止されるのかを知りたくて、毎日真剣にニュースを追っています。

 

その2点を追求してくれるような報道は少なく、あるいは政党の動きもなかなか見えてこないまま、「それじゃあないのに」と思う報道が多いですね。

 

 

例えばこんな感じ。

河野氏、全国でマイナに利用体験会 不安払拭狙い、単独インタビュー

 河野太郎デジタル相は21日、共同通信社の単独インタビューに応じ、マイナンバーを巡る国民の不安払拭に向け、全国で利用体験会を実施する方針を明らかにした。

「利便性を体験してもらいたい」と述べた。ひも付けミスに関し、11月末までに総点検を終える方針を重ねて表明。「ミスをゼロに近づける」とした。将来の首相就任に改めて意欲を示した。

 利用体験会では、マイナカードに保険証機能を持たせたマイナ保険証につじて、迅速な本人確認が可能になることなどを実感してもらう計画。河野氏は「一度使ってもらえば『便利で簡単』と分かってもらえる」と強調した。

 総点検に関し「最優先事項として取り組む」全国の首長らの不安はかなり解消されている」と説明。ひも付けミスを巡り「対策を講じるが、人間が介在する以上、ミスは無くならない。国民にリスクと便益を理解してもらった上で、デジタル化を進めたい」と語った。

 将来の首相就任への意欲について「いつか首相になって、自分の政策を実現したい。その気持ちに変わりはない」と述べた。

共同通信社、2023年8月21日)

 

 

国民の不満と不安はさまざまだと思いますが、ここまで批判があっても見事に論点をずらし続けるのはなぜだろうと不思議でした。

やはり何か癒着があるのだろうか、それとも徴兵制など全国民を把握しやすくなるために推し進めたのだろうかとか、疑心暗鬼になりそうですね。

 

 

*自己愛や自己実現ブームの成れの果て*

 

 

この記事を読んで、もしかしたら永遠に噛み合わないのは自己愛とか自己実現と言う言葉に影響された世代が政治や経済の中心になったからではないかと確信に変わりました。

程度の差はあれ影響を受け、やはりちょっと危ういと引き返した人も多いことでしょう。

私と同年代かそれ以下の世代ですね。

 

 

マイナンバーカードについての根本的な問題解決には触れず、「将来の首相就任に改めて意欲を示した」で締られている記事は、やはり自己愛が強いゆえの発言ですよね。

自分は能力があるとか、自分は間違わないとか、自分は失脚するはずがないとか…。

 

なんだか政治家の世界も犯罪の世界も、そしてこんな記事を出せる報道の世界もシュールですね。

リスクマネージメントを実行できない政治の世界とそれを基本としている社会が大きく隔たってしまってきているのも、統一教会の問題が根強くはびこるのも、自己愛が強くなった時代の成れの果てかもしれないと思えてきました。

 

あの1980年代の社会の雰囲気を知らない世代の人にはわからないかもしれませんが。

 

 

 

 

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