古賀淳也選手の「皆様へ」がnoteに公開されていました。
昨年4月に私の尿検体から禁止物質が検出されたと連絡を受け取ってから、1年以上の時間をかけて自身の身の潔白を訴えてきました。そしてこの度、CAS(スポーツ仲裁裁判所)での手続きにおいて、FINA(国際水泳連盟)より意図的な摂取ではないと認められたことで、資格停止期間が4年から2年に短縮されました。
当初は4年という長い資格停止期間と直面した問題の重大さから、このまま引退する他はないと考えることもありました。しかし、自分のことを信じて応援してくださる方々を裏切りたくないという思いから、意図的に摂取したものではないということだけは必ず証明をするのだと強い気持ちを持ってこの問題に向き合ってきました。
手続きを重ねていく過程で、「このまま選手生活を終わりにしたくない、意図的な不正でないことが認められるのであれば選手として復帰をしたい」と考えるようになりました。そして今、資格停止期間が2年になったことで選手として復帰をする決断を致しました。
希望が全く見えない中で気持ちの浮き沈みや自暴自棄になりそうな時もありましたが、その度に私の周囲の方々の応援や温かいお言葉が私の支えとなり、幾度となく前を向き直して問題の解決に取り組むことができました。本当に、心から感謝をしています。
資格停止期間が短縮されたからといって目前に控えた東京オリンピックに出場することは叶いませんが、2021年には福岡で開催される世界水泳があり、2022年には昨年出場することが出来なかったアジア大会があります。それらの国際大会に出場をしてメダルを獲得することを目標に、選手としてもう一度戦いの舞台に戻りたいと考えています。
これまでの資格停止期間中もルールに従って一定の条件のもとで練習をする事も出来ましたが、自身の潔白が証明されるまでプールで泳ぐことはありませんでした。今年で32歳という年齢に加えて1年以上のブランクがあるということは自身にとっても大きな挑戦となりますが、今まで応援してくださった方々と水泳選手としての私自身の為にも、もう一度選手として第一線で活躍したいと思います。
また今後はより一層積極的にアンチドーピングのための様々な活動に参加し、違反者となってしまった視点から自身が体験したことや改めて選手が行う必要のあること、知るべきことを発信して私のような選手を少しでも減らしたいと考えています。
長くなりましたが、この度は世間をお騒がせしてしまったこと、期待をしていただいていた方々にたくさんのご迷惑をおかけしてしまったことを心からお詫びいたします。
そしてこれからも水泳選手古賀淳也をよろしくお願いいたします。
(2019年8月5日)
ああやっぱりプールに入っていらっしゃらなかったのですね。
それがどんな気持ちを表していることでしょうか。
1年ぶりの水の中の感覚、あのふわりと浮き上がる感覚、水の中を歩くかのように進むあの感覚。
すべてが今度こそ、古賀選手を癒してくれることでしょう。
そして、今までの練習の成果がすべて発揮されるような泳ぎになることでしょう。
それにしても、意図的摂取でない場合にもイエローカードではなく、いきなり長期間資格停止のレッドカードを出すこうしたアンチドーピング運動が、どれだけの選手の夢や人生を狂わしていることでしょうか。
選手の皆さんの健康を守るはずだった運動が、どうしてこういう方向になっているのか、目を離さずに考え続けていきたいと思いました。
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