あちこちの街を散歩しているのに、案外、近所というのは歩いていないものです。
スミレの観察のあと、近所をぐるりと散歩して見ました。
以前、新生児訪問や図書館へ行くのに自転車で走っていたので、かなり裏道まで知っています。
でも歩くスピードだと、「あ、こんな坂道があったのか」「こんな場所があったのか」と違った風景が見えました。
1時間半ほどの散歩でしたが、「自分のこの街も落ち着いた街だなあ」と見直しました。
おそらくどこにでもある住宅街ですし、商店街もちょっと寂しくなってきたり、70年代80年代ごろに新築した住宅が住む人がいなくなって雑草が生えていることもあります。
あるいは20年ほど前には一軒家だった土地が2軒分の家になったり、マンションに変わったり、ちょっと余裕がなくなったと感じる場所も増えてきました。
よくよく見ると、もしかしたら一世紀ぐらい経っているのではないかと思うような古い家もありますし、超モダンな家もあります。
住宅の外観もそれぞれで、決して統一された美しさというわけでもないのですが、新しいものは古くなり、古いものは新しくなる代替わりがバランスよく起きている感じです。
そして個々の住宅も、小さな庭や家の前の手入れが行き届いています。
あるいは道路や遊歩道も、区の清掃や補修が行き届いています。多少デザインが古くなっても、丁寧に手入れされていることがよくわかります。
それが落ち着いた街の印象になるのかもしれないと思いました。
*手入れが維持できなければ廃れるのも早い*
電車やバスの車窓からいろいろな街を見る機会が増えたのですが、自治体も個人もどれだけ街の外観を維持することに力をかけられるかというのは大事かもしれないと思うようになりました。
先日も、真新しいタワーマンションのおしゃれな窓に物が山積みになっている家が車窓から見えて、今はどうかわからないのですがドイツでは窓が汚れていると近隣から苦情がくるという話を思い出しました。
家の中は好みで良いけれど、外に面した部分だけでも当初の美しさを維持できたらだいぶ印象が違いそうです。
維持することにどれだけ人、お金、そして時間を費やせるか。
古い家屋や町並みが時を経て価値を見出されるのも、そのあたりの積み重ねの差なのではないかと、ちょっと自分の街を見直したのでした。
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