次は栃木駅と大平下駅間の、橋が崩落した場所を通過することです。
出発して住宅街の風景を走っていると、列車が少しスピードを落とし始めました。
ゆっくりと川を渡っていきます。対岸には小高い場所が近づいていました。
この川が永野川でした。川を渡った時の風景の記憶はあるのですが、川の名前をすっかり忘れていました。
なんと、巴波川の支流だったのですね。
地図で確認してみると、確かに下流で巴波川と合流しています。
両毛線のあたりでは、全く別の流れだと思っていました。
Wikipediaの「脚注」に、「河川事業の再評価概要書」があり、見てみました。
事業名は「安全な川づくり事業」で、事業概要に以下のように書かれています。
永野川は、その源を足尾山地の尾出山に発し、南東に南下しながら、栃木市を経て、巴波川へ合流する一級河川である。
計画区間は、屈曲が著しく、河川断面が狭小で流下能力が不足していることから、豪雨時には宅地や農地に浸水被害が生じている。
「栃木市尻内町地先〜栃木市星野町」は、永野川の上流のようです。
「橋梁」を読むと、「旧千部橋」が流出したままになっています。参照先のニュースを読むと2015年9月9日の台風17号によるもののようです。
そして続く台風18号と合わせて、この周辺では大きな被害が出ていたようです。
私が初めて線状降雨という言葉を知った平成27年9月9日の雨で、この旧千部橋が流出したのでした。
散歩のあとは、記録を読み返しまとめていく作業によって、自分の中の災害史を正確な年表にしていくという課題がありました。
訪ねた一つ一つの小さな水の流れにも、それぞれの歴史がありますね。
今度は是非、永野川と巴波川流域をもう一度歩いてみたいものです。
そうそう、この2ヶ月ほど後には、芸備線の橋梁崩落箇所を通過しました。あの時には、この風景を重ね合わせて見ていました。
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