お酒は好きですがこの夏は飲まなくなったもう一つの理由に、この1年半ほど、酒に呑まれるヒトが目につくようになったということがあります。
6月の遠出で、ここなら大丈夫そうと思って入ったお店で、次々にお客さんが入ってきて昼間にビールを飲んで盛り上がり始めたのは、一軒だけではありませんでした。
どこも、「お酒を提供している店」ではそんな感じです。
何人と一緒だろうと、お酒を静かに飲めれば、この感染症と共存しながらなんとか飲食店もお店を回せたかもしれないのですけれど。
今まで、お酒への依存というとアルコール依存症を思い浮かべていましたが、そこまで病的でなくても、「静かに飲むことができない」「感染症のリスクよりは、路上でも飲んでしゃべりたくなる」ヒトが出てくることに、お酒に対して少々嫌気がさしたという感じです。
*酒もタバコも呑まれていくもの*
昨年4月から都内では原則屋内禁煙になり、飲食店でタバコの煙に悩まされることがなくなることにホッとしつつ、「屋内が禁止されれば、屋外で吸う人がかえって増えるのでは」と心配していました。
時期を同じくして新型コロナウイルスの感染拡大で、むしろ人の流れが減り、あるいはお店が閉まっていたので、しばらくは屋外でのタバコの煙も減りました。
さらに喫煙の習慣がある人は新型コロナウイルス感染で重症化しやすいということもあきらかになりました。
また、喫煙所での感染の可能性も伝えられていました。
もしかすると、これで喫煙者がだいぶ減るかなとちょっと期待しました。
私は駅までの近道で飲食店が軒を連ねている場所を通るのですが、最近、店の前に灰皿をおくお店が増えました。
あるいは店内で食べて外で一服するヒトが、道に向かってフーッと煙を吐いていることがしばしばあります。
屋外に設置された喫煙所も、ヒトが密集しています。
また、煙が出ない加熱式たばこの出現で、たばこを手に隠すように持って歩きながらあるいは自転車に乗りながら吸っているヒトも見かけるようになりました。
道を歩いていて不意打ちにタバコの匂いがマスクに着くと、しばらくその匂いが付着して息苦しくなります。
あえて健康に害がありそうなことをしてしまい、ほかの人の存在も目に入らなくなる。
「ヒトがお酒やタバコに呑まれる」一面が、際立った1年半でした。
COVID-19は本当にさまざまな面をあぶり出す不思議なウイルスですね。
ぼちぼちと緊急事態宣言が終わる頃になると、また反動で行動することが繰り返されるのでしょうか。
何にしても「のまれる」ような嗜好が、この感染症でも大敵のようですね。
仕事で日頃接しているヒトの新生児を見ながら、どの年代からこの「呑まれる」ものへと変化していくのだろう。
呑まれるヒトと呑まれないヒトの差はどこから出てくるのだろう。そんなことが気になっています。
「食べるということ」まとめはこちら。
たばこについての記事のまとめはこちら。