本八戸駅から久慈駅までの八戸線は、陸中中野駅で内陸部に入るまでトンネルもほとんどなく、ずっと海岸線を走っていました。
ところどころ八戸線に並行して海側に道路があって、地元の車が通過しています。
地図の通り、この区間は海岸線の凹凸が少ない区間の印象でした。
ふと、この辺りも三陸海岸と呼ぶのだろうかと心もとなくなりました。
イメージの三陸海岸はリアス海岸とは違っていました。
*三陸海岸の範囲*
Wikipediaの三陸海岸によると、「青森県南東部の鮫角(八戸)から岩手県沿岸を経て宮城県東部の万石浦(石巻市)まで総延長600キロメートル余りの海岸」とありました。
そして「地理」には「三陸海岸という言葉が指す範囲にはいくつかある」として、以下のように書かれています。
・A. 尻屋崎〜阿武隈川河口:陸奥・陸中・陸前の3つの令制国の太平洋側の海岸線の全延長を指す立場。
Aはなんとなくわかるのですが、BとCの「太平洋と接する」と「外洋と接する」の違いとなると地図を穴があくほど見つめてもよくわかりません。
Aは、字面の通りに「三陸」を捉えた範囲であり、気象学や気候学の分野で「三陸沖」と言う場合に対応する三陸海岸である。Cは、北上山地東海岸に辺り、日本海溝沿いの地震による津波の直接波の被害地域である。Bは、Cの範囲に牡鹿半島の仙台湾側を含めた範囲であり、海岸地形や人文地理学的な共通性を根拠にしている。一般的にはBの範囲が三陸海岸と見なされている。
この辺りは実際にそこで生活してみないと、その境界線がさすものはわかりにくのかもしれませんね。
*地理的な特徴*
その三陸海岸の北側の方は比較的なだらかな海岸線で、岩手県の途中から典型的なリアス海岸になっているのは不思議でしたが、その答えも「地形」に書かれていました。
三陸海岸は隆起準平原である北上山地が太平洋と接する海岸線である。三陸海岸は全体として隆起地形であるが、隆起の速度の違いにより、岩手県宮古市を境に南北で異なる様相を呈する。
岩手県宮古市より北では、陸地が大きく隆起し、海岸段丘が発達している。そのため、段丘崖が海に接して海岸線が単調となっており、港に適した場所が少ない。また、段丘崖が波の浸食によって変化に富んだ海蝕崖となっている場所もあり、北山崎や鵜ノ巣断崖に代表されるような景勝地が多い。段丘面は浸食によって既に深い谷が形成されているところも多いが、八戸市周辺などではなだらかな台地状を呈しており、農業や牧畜などが盛んである。
八戸線からの車窓の風景が思い出される文章です。
読んでなんとなくわかったのは、「隆起の速度の違いにより、岩手県宮古市を境に南北で異なる様相を呈する」の部分と「海岸段丘が発達している」ぐらいで、自分が生きている地面のことを理解するのはほんと大変ですね。
今回の散歩の1日目に乗った盛駅から宮古駅の区間は典型的なリアス海岸でしたが、久慈駅から宮古駅までの三陸海岸の風景も楽しみです。
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