シュールな光景 24 「スティホーム」の暗示

1月半ば、急激に感染者数が増え始めた時に、「スティホーム必要ない。人流抑制より人数制限」という方向が打ち出され、私自身はすんなり納得できたのに意外に社会からの反発があったのには驚きました。

 

政府の新型コロナウイルス対策を議論する基本的対処方針分科会の尾身茂会長は19日、新たな変異型「オミクロン型」への対応策について「人流抑制より人数制限だ」と述べた。飲食時の人数を1グループ4人以下とすべきだとの見解を示し、こうした対応策をとれば「スティホームや店を閉めること、外出自粛などは必要ない」と言及した。

19日の分科会終了後、記者団の取材に応じた、

尾身会長はオミクロン型の感染急拡大の一因として、大声を出しながらの会食などを挙げた。飲食店などは換気の徹底に加えて大人数での会食や大声を出すといった感染リスクの高い状況を避けるのが重要だとした。

オミクロン型は感染力が強いなどの特徴がある。尾身氏は「オミクロン型の特徴にふさわしい効果的でメリハリのついた対策を打つ必要がある」との考え方が専門家の共通認識であるとも説明した。

(2022年1月19日、日経新聞

 

毎日うなぎ上りの感染者数のニュースにまたしばらくプールも閉場かと思いましたが、今も時間を少し短縮しているだけで泳ぎにいけるのは、こういう考え方が基本にあるからですね。

 

以前のような水音だけが響く静寂なプールが戻って来ました。

 

 

*「家族内」が安全ではない*

 

というのも、この記者会見が行われた頃には、ぼちぼち自宅で子どもから感染した妊婦さんの話を聞いていましたので、むしろ今までのイメージの「同居している家族ならマスクをしないで食事をしたり、生活を共にする」という認識のままでは危ないのではないかと漠然と感じていました。

 

家庭内では、保育園や学校で感染し無症状あるいは発症前のお子さんとマスクなしで接するのですから、「マスクをできる年齢であれば家族間でもする」ぐらいに変化したほうがいいのではないかと思うぐらい状況が変わっていました。

 

家族間でもマスクをするぐらいに意識や行動が変わっていれば、第6波で妊産婦さんが感染することをもう少し防げたかもしれないと思えるのですが、どうでしょう。

 

 

*今回は子どもから周囲へと感染するのが特徴*

 

大人でもストレスのたまる非常事態に、小さな子どもたちもよく頑張っていると思います。

ただ、今回は子どもからの感染が多いという特徴がありそうなので、この波が過ぎるまで特に屋内での行動に周りの大人が少し気をつけてくれるといいなと思うことがあります。

 

電車やスーパーなどで、マスクをしていない小さなお子さんが盛大に咳やくしゃみをしたり、大きな声でお話をしていることがあります。

止む終えない事情もあると思いますが、家族総出で買い物に来ているのであれば、マスクをしている人だけが店内に入ってくださるとありがたいですね。

至近距離で大きな声でおしゃべりや咳をされると、ひやりとします。

 

プールの更衣室では最近、「会話は基本的に禁止です」というアナウンスが入っている施設もあります。

先日行ったプールでは「黙トレ」というポスターもありました。

 

でも、マスクをしないで喋っている大人や、プール内で人がそばにいるのに咳をしたり痰や唾を吐く大人が絶えないのを見ると、なかなか簡単なことはわかってもらえないのだと思いますね。

 

ましてや次々と変化する状況に、臨機応変に対策が考えられていることも伝わりにくいのかもしれませんね。

 

「スティホーム」という一見わかりやすい言葉で止まったままになってしてしまった部分が、どこかにあるのかもしれないと思えました。

 

 

 

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