水のあれこれ 237 プリピャチ川とドニエプル川

ここ2ヶ月ほど、東欧の国の中でこんなに地図を眺めたことはないという状況の中で、これらの川の名前を初めて知りました。

真偽はよくわからないのですが、ウクライナ側がダムを決壊させてロシア軍を阻んだようなニュースが最初の頃にありました。まるで水攻めの逆ではないか、どのあたりだろうと地図をくるくるとまわしてみました。

 

首都キーフを東西に貫く大きな川が描かれていて、それがドニエプル川だと知りました。

ウクライナ国内で、何箇所か太い水色の線になっているのは人工湖でしょうか。

北ロシアの標高220mのヴァルダイの丘に源流を発し、東ヨーロッパ平原を南へ流れて、最終的には黒海に流れ込んでいる。川は、115kmの長さに渡って、ベラルーシウクライナの国境になっている。下流の約800km部分には巨大ダムによるダム湖が連続している。

 

「標高220m」は「2200m」の読み間違いかと確認しましたが、地図でも緑色で標高は低い丘陵地帯のようです。

やはりヨーロッパ大陸の川は日本の川とは様相が違いますね。

 

 

首都のあたりを拡大していくと、あまりに複雑な水色の線に驚きました。

流れが何本にも分かれながら蛇行し、一見中洲のようですが、航空写真で見ると道もありました。湿地帯のような場所がここから下流にしばらく続いています。

そのすぐ上流側は、ドニエプル川ダム湖になっているようです。

 

ドニエプル川を遡ってみていくと、大きな川合がありました。右手からドニエプル川、左手からは支流のプリピャチ川が合流している場所ですが、そのあたりもまた広大で複雑な湿地帯のようです。

プリピャチ川は、ベラルーシからウクライナへと流れている川である。ドニエプル川の支流の1つであり、チョルノーブィリ下流ドニエプル川キエフ貯水湖)に合流する。川の周辺は大規模な湿地帯(プリピャチ湿地、ピンスク湿地)が形成されている。

 

この辺りの湿地帯は、キーフ近郊とは違って人を寄せ付けないような場所に見えます。

このベラルーシウクライナにまたがる沼沢地帯を、ポレシエということを知りました。

 

プリピャチ川を10kmほど遡ると、急に開けた街が現れて「チェルノブイリ」とありました。

ああ、ここだったのか。

1986年以来ずっと頭の中にあったはずの地名ですが、どんな場所なのか地図で確認したのは初めてでした。

 

 

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