つじつまのあれこれ 41 つじつまがあいすぎる予定調和的な報道

庄川用水合口堰堤の右岸からの水は射水のあたりまでいくことを書いた記事を公開した直後に、ニュースでその地名が出てきました。

 

若い社員さんたちに囲まれて話を聞いているのでしょうか、首相が何かメモを取っている様子が映し出されていました。

 

 

「年収の壁」企業支援策 政府10月中にも導入の方針

一定の年収を超えると配偶者などの扶養を外れて社会保険料の負担が生じ、手取りが減ってしまう、いわゆる「年収の壁」をめぐり、政府は手取りが減らないように取り組む企業への支援策をことしの10月中にも導入する方針で、今後、労使双方が参加する審議会で議論することにしています。

「年収の壁」は、企業の規模によって年収が106万円や130万円を超えると配偶者などの扶養を外れ、社会保険料の負担が生じるため、人手不足の要因とも指摘されています。

このため政府は対策を検討していて、ことし10月からは最低賃金が全国平均で時給1000円を超える見通しとなり、働く時間を抑える人がさらに増える可能性があるとして、10月中にも新たな支援策を導入する方針を固めました。

具体的には「壁」を超えても手取りが減らない水準まで賃上げや労働時間の延長を行う企業に対し、従業員1人あたり最大で50万円の助成金雇用保険から支給することを検討しています。

政府としてはこうした対策により、「年収の壁」を意識せずに働ける環境を整備することで、パートで働く人たちなどの収入増加につなげたい考えで、今後、労使双方が参加する厚生労働省の審議会で議論することにしています。

NHK WEB NEWS、2023年8月10日7時16分)

 

「130万円の壁」というのはかれこれ30年以上問題になっていましたが、「106万円の壁」なんていうのも最近はあるのかと知りました。

 

いずれにしても長いこと解決方法がなかったことに対して、その富山の会社はどんな方法で対応しているのだろう。そこを知りたかったし、それを聞いて「メモ」をとって今後対策を考えるのかと思ったら、なんだもう結論が決まっているではないですか。

 

「従業員1人あたり最大で50万円の助成金雇用保険から支給することを検討」

「身で身を食うような話」ですね。

そのうちに助成金は終わって企業と被雇用者への負担になり、結局は根本的な解決にはならなさそうですね。

そして長い目で見れば非正規雇用を頼っているのは、その労働の対価としての適正な価格を下げることになりますからね。

 

最近、こういう報道が多いですね。

ところでなぜ富山の会社をわざわざ訪ねたのでしょう。

どこでどうやって誰がそういう流れを決めていくのか、その方が気になりますね。

 

報道されている「事実」とは何か、ほんと勉強になりますね。

 

 

 

「つじつまのあれこれ」まとめはこちら