雨宮神社のそばの交差点に「香川用水記念公園 右折1km」の表示が出ていました。
そこから緩やかな上り坂で、道路のそばには稲穂が重くなって黄金色になった水田が続いています。
この地域はその名も財田ですが、「ざいた」かと思ったら「さいた」と読むのですね。
さらに「たからだ」という読み名もあるようで、「北海道虻田郡洞爺湖町財田」は「たからだ」だそうです。香川の財田と北海道の財田は姉妹都市の間柄のようで、それで途中の戸川ダムの道の駅の名前が「たからだの里さいた」なのでしょうか。
そしてこの香川の財田のお米は「たからだ米」と呼ぶようです。
日本語はほんと難しいですが、これはちょっと楽しいですね。
緩やかに山の方へと向かって歩くと稲刈りが終わった田んぼもあって、「積み藁」というのですね、藁が三角形に干されていて美しいその風景にしばらく見入ってしまいました。
ちょうど出かける数日前に、この地域のことがニュースで伝えられました。
大気不安定 香川県で猛烈な雨 土砂災害に厳重注意を
暖かく湿った空気などの影響で西日本から北日本にかけて大気の状態が不安定になっていて香川県では猛烈な雨が降ったと見られます。気象庁は、土砂災害に厳重に注意するよう呼びかけています。
(中略)
香川県の▽三豊市付近と▽まんのう町付近では、レーダーによる解析で午後2時40分までの1時間におよそ90ミリの猛烈な雨が降ったと見られ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表しました。(以下、略)
(NHK NEWS WEB、2023年8月28日)
天気図ではちょうどこの地域が真っ赤になっていました。
無事に稲刈りが済んだのでしょうか。ホッとしました。
沿道の農家の庭先には、いろとりどりの花が咲いています。ほんとうにどの地域でも花が大事にされていますね。
途中に「香川用水路の耐震補強工事を行なっています」という表示が出ていましたが、そばにはそれらしい水路は見あたりません。
しだいに勾配がきつくなってきましたが花や田んぼに元気づけられながら歩いていくと、山の中に建物が見えてきました。
そこまでにはもう少しぐいと上りの道が見えました。
あの山の向こうから吉野川の水が本当に流れてきているのだろうかとちょっと心細くなるような静かな静かな山あいの地域でしたが、坂の上に水路が見えました。
公園入り口のそばに、幅2mほどでしょうか、柵の中に白く塗装された水路が南側から蛇行して流れてきて、そして北東の山裾の小高い場所へと続いていました。
中は水面は静かですが相当の水量と速さの流れです。
数ヶ月前に見た徳島の吉野川の水が、本当に山を越えて目の前に流れているのでした。
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