無事に豊川用水や牟呂用水の散歩を終えて帰る途中のメモに「ガザ支援、15億」「『友人が』で動いたのだろうか」とありました。
3ヶ月も経つと自分のメモもなんのことやらと思いながら、検索して意味がつながりました。
「安倍晋三元首相の妻昭恵さんがXでガザ地区の現状を伝える 友人医師が『本当に地獄』」というニュースとほぼ時間を同じくして、「日本政府、ガザ地区に人道支援約15億円 上川外相が表明」というニュースが流れていたのでした。
まだまさか政治がこんなに大荒れになるとは思ってもいなかった頃ですが、なんだかつじつまがあわないというかあいすぎるタイミングというか、腑に落ちなくてメモしたのでした。
やはり記録は大事ですね。
その裏の動きは分かりませんが、「15億円」というのはどういう計算から出てきたのだろうと思うほど人道支援の中では破格の高さではないかと気になっていました。
*貨幣の価値観がおかしくなる*
さて、豊橋海岸堤防耐震化工事は「総事業費85億円」と書かれています。
国土交通省の2007年(平成19)の「海岸関係事業のポイント」にある「豊橋海岸 高潮対策事業」では「準備期間:平成18年度〜平成27年度(予定)」「全体事業費:74.4億円」とありました。
2015年(平成27)完了の予定が2023年(令和5)まで延長になり、約10億6千万円が追加になったということでしょうか。
経済に疎くて日常の生活でも千万円の単位になるとほぼ無関係なのと公共工事の予算についてもど素人なので、この追加分が高いのか適切なのかもよくわからないのですが、実際に頑強な堤防とその周辺を歩くとこれが85億円なのだと納得した気分になっていました。
ところが一国でガザに対して「緊急人道支援に15億円」となるとなんだか唐突ですし、国内の公共事業に比べるととてつもなく高額に見えてきました。
上川陽子外相は17日の記者会見で、パレスチナ自治区ガザ地区で水や燃料の不足による人道支援が深刻化していることを受け、日本政府として総額1千万ドル(約15億円)の緊急人道支援を実施すると発表した。国際機関を通じ水や食料、医療物資などを支援する。
(朝日新聞デジタル)
*安いんだか高いんだか*
さらに年明けから「2780万」「100万」「322万」「234万」といった数字が飛び交うので、100万円とか300万円とか安く感じそうなくらい自分の貨幣の価値観がおかしくなってきました。
ハッと我にかえると、「5年間で100万円ということは、1年で20万円」ですから「ちょうど確定申告をしなくてもよいラインと同じだ」と思いました。
なんだかあざとい数字の出し方ですね。
以前、新生児訪問や保健センターの業務を手伝っていた頃、まれでしたが1年で20万円を超えることがあって確定申告をしていました。
新生児訪問は事前の準備から訪問後の記録までけっこう時間も労力も必要としていましたし、まあ労働の喜びと対価として20万円というのはまた給与とはちがう重みがありました。それに年間十数万円を貯蓄に回せる余裕があることはうれしく感じましたね。
政治家にとって「100万」の意味はそんなものかと思うとともに、2000万円台とか4000万円とか、ほんと感覚が麻痺しているのかもしれないですね。
4万円の所得税減税のバラまきに「たったそれだけ?」と感じるのは、政治家が得ている莫大な利益との差もありますが、労働の対価から搾り取られていく消費税や所得税そして社会保険料に比べると「戻ってくるのはたったそれだけ?」の重みなのですよね。
安いんだか高いんだか、「経済はみずもの」なのをいいことに貨幣の価値観というのは混乱させられてきたのかもしれませんね。
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