今日のタイトルの読み方がわかって、それを思い起こせる人はなかなかの東南アジア通かもしれません。
先日、「世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?」(フジテレビ)の録画をみていたらこの果物を紹介していました。
そこで初めて、私もあの果物の名前が釈迦頭、バンレイシであることを知りました。
表面の凹凸は鱗のように一枚ずつ剥がれ、そこで果肉が付着している。果肉は白いシャーベット状、クリーム状で、中に大豆ほどの大きさの黒い種が複数入っている。味は非常に甘みが強く、ねっとりとした果肉の中にジャリジャリと砂糖の粒を噛むような食感がある。このジャリジャリした歯ざわりは、果肉中に梨と同じ石細胞が多く含まれているためである。英名のSuger- appleはこの食感からつけられた。
これはなかなかの写実的な文章ですね。
本当に釈迦頭を前にして食べ始めた時の記憶が蘇ってきました。
私が住んでいた東南アジアのある国でも、市場でよく見かけました。
プラスチックのかごに数個盛られて売っていました。
その国での呼び名は思い出せないのですが、Suger-appleと聞いたような気もします。
不思議な形にまず驚き、どんな味なのだろうとおそるおそる口にしたのですが、あっさりした味とたくさんの種にまた驚きました。
そのあっさりとした甘さが私の好みで、けっこうはまりました。
ただ、見かけは頑丈な鎧のようなのですが、その鱗のような表面の凹凸の継ぎ目は弱く、少しの力でも傷み始めやすいのは桃に似ています。
「運搬には細心の注意が必要であり、また長期の保存と運搬には向かない理由から、日本にはほとんど輸入されていない」
そうだろうと思います。
冒頭の番組では台湾の釈迦頭を紹介していたので、最も近場で食べられる国は台湾かもしれません。
マンゴーやパパイアのように1980年代の日本では珍しかった果物や、現在でもまだまだ珍しいジャックフルーツやカシューアップルなど、本当に熱帯の果物の形態や味は豊かですね。
一年中、果物も豊富に出まわっていますし、日本円にすれば本当に安く手に入りました。
ただ、やはり現地の生活感覚からするとそれほど安いものではないと思います。
日本の生活で言えば、たまに食べるケーキぐらいの感じでしょうか。
現地で食べたさまざまな果物を思い出すだけで、なにかわくわくとしてこうして記事を書く反面、そのような気持ちが南洋幻想にどこかつながっていくような気がして、心の中に赤信号が灯るのです。