散歩をする  181 郡山から猪苗代湖、そして会津へ

散歩の二日目はまず、郡山駅から磐越西線に乗って猪苗代湖から会津の風景を見ることでした。

米沢から山形新幹線で郡山に到着すると乗り継ぎ時間は18分ありますから、久しぶりの郡山駅構内をのんびり歩いてホームへ行ったら、なんと同じ列車に乗る人たちがたくさん待っていました。

平日で、小雨降るあいにくのお天気ですから、余裕で座れると思っていました。

 

この郡山ー会津間で書いたメモは、「磐梯熱海、水田ー用水路」しか残っていません。

地図を眺めながら、あの日、私はどんな車窓の風景を見ていたのだろうと思い返すのですが、思い出すのは車内にたくさん数人づれの女性客が多く、そのおしゃべりでした。

車窓の風景に感動しているわけでもなく、あのプールの更衣室の変化と同じように、プライベートな内容で話がはずみ声が響き合っている感じです。耳栓もあまり効果がないし、それぞれの楽しみ方があるのだから気にしないようにしようと、ただただ車窓の風景に集中していた記録がこのメモでした。

 

猪苗代湖と安積疏水の関連施設*

 

今年の夏に安積疏水のことを知り、安積疏水が流れ込む五百川を見に行ったり資料を探してましたが、具体的に地図のどこにそれらの施設があるのがわからないままでした。

 

Macの地図を最大限拡大してもよくわからなかったのですが、磐梯熱海駅の少し上の方と、上戸駅から歩いて数分ぐらいの湖岸に水色の箇所が描かれています。そして航空写真でみると磐梯熱海駅のそばには発電所らしき施設があり、上戸駅のそばには山側に沿って緑道に見える水路らしき場所があります。

おそらく上戸駅の近くに取水口があり、トンネルを通ってその磐梯熱海駅のそばで開渠になっているのではないかと予想していました。

 

実際に通ってみると、やはり磐梯熱海駅のそばに猪苗代湖の水が出てきていて、磐梯熱海駅の近くからは扇状地のように水田が広がっていました。

それ以外にも発電所がある場所を過ぎ、電車が高度をあげて猪苗代湖畔に近づいていくと、山に沿って水路があるのが見えました。

本当はこの上戸駅で降りて取水口を見てみたかったのですが、磐越西線は本数が少ないので諦めたのでした。

 

猪苗代湖畔に沿って磐越西線は田園地帯を進みます。

安積疏水を知らなければ磐梯熱海駅から郡山市内の水田地帯と同じ風景に見えますが、一世紀前にはこの水が常にある猪苗代湖畔の風景は、郡山の方々にとっては夢のような場所だったのでしょうか。

 

雨がいったん止んで、磐梯山が見えました。

 

しばらくすると今度は列車は高度を下げながら会津方面に向かいます。

その時に線路に沿って見えたり離れたりする川が日橋川で、猪苗代湖の水が会津方面へと流れています。

一本の川の流れで農地に適した場所にも原野にもなるのですから、ひとつの湖の周辺にはさまざまな歴史があることを最近になって初めて知ったのでした。

 

この日橋川が猪苗代湖から流れ出る場所に、あの諏訪湖の水位を調整する釜口水門のような十六橋水門があります。

ここも見てみたい場所でしたが、駅からも離れているので時間が足りません。

 

磐越西線猪苗代湖周辺の風景を眺めただけでしたが、安積疏水について頭の中の地図が少し明確になりました。

 

 

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