つじつまのあれこれ 19 どのように生活をしたらよいのか

緊急会見から一夜明けて、夕方に食品の買い物に行きました。

さぞかし、街はシンとしているかと思いきや、いつもよりも人出が多く、ふだんは人を見かけないような路地で人に出会いました。

 

少し遠回りをして公園と神社によってみたら、そこもたくさんの人です。

でも、桜が咲き始めた先週から「気の緩み」でこうなっているわけではなくて、2月に入ってからは休日はこんな感じですし、休校が始まった3月からは平日もこの賑わいです。

たぶん、旅行や外出を自粛している分、家族で公園に気分転換に来ていたのだと思います。あるいは、都市中心部に出勤する数は減っても、周辺の住宅地では在宅の方がいらっしゃる分、休日のような人の動きですね。

そして3月に入っていろいろな施設が休業になると、それまで分散していた人の流れが公園に向かっているのだろうと思っていました。

 

*生活の中に公園のあるありがたさ*

 

平日の昼間だとだだっぴろい公園に高齢者がぽつんと座っているくらいですが、今は「災害時に避難場所として集まったのか」と思うくらい賑わっていることもあります。

それでも広い空間ですから、通勤列車とは比にならない人口密度です。

公園が都市の肺として、後世から見たら「瘴気論」という誤った考え方であっても整備されて来たことを、今年ほどありがたく思ったことはありませんね。あと、神社のあの鬱蒼とした木や空間も。

 

 

「手洗い・咳エチケット・体調が悪い人は休む」から、先週あたりから「『密閉』、『密集』、『密接』を避ける」という呼びかけが増えたのは厚生労働省のtweetを読み返すと、3月18日からのようです。

 

そこでちょうど週末に、桜の時期に入りました。

確かに長い間、桜の下で酒宴をひらいておしゃべりをすれば「密接」ですが、それなら、あらかじめ都市部の公園を全て座り込むことは禁止にしておけばよかったのではないかと思います。

 

日頃から人とぶつかり合う雑踏や列車に慣れている私からすると、公園だと比べものにならないほど距離があります。

ここ2ヶ月ほどの緊張感の続く毎日に疲れて、ふと桜を求めて歩いた人の気持ちもとても理解できます。

 

*何をどう判断したらよいのかが見えない不安*

 

 自然災害ともまた違って、ニュースで伝わってくることと現実の生活感とどう釣り合いを持たせるかに葛藤しています。それが目に見えない感染症対策の難しさでしょうか。

 慎重にした方がよいと思ってもなんだかつじつまが合わないことがおおいので、「気が緩む」とも違ってどう生活していいのかとまどっているのが私の感覚です。

 

中高年が重症化しやすいというわりには、その年齢層への行動制限はされないままだったのは何故なのだろう。

 

相変わらず、トイレットペーパーもマスクもアルコールも店頭にはなくて、買うためには早朝から並ばなければならないらしくて、人の密集する行列は避けたいし、でもそろそろストックは心細くなっているし。さすがに2ヶ月近くこの状況だと心が荒みそうですね。

 

在宅勤務の人がどれくらい増えたのかはわからないのですが、朝6時半から7時台や夕方の通勤時間は相変わらずの混雑だし、窓は開けてくれているけれど、これだけの人がやはり列車通勤をしていることに対して、何か対策があるわけでもなさそうだし。

鉄道会社の方々のおかげで平常通りの運行ですが、経営のために本数を減らされたらまた混むだろうなと心配ですね。

 

この満員電車が原因での感染拡大も耳にしないですし、通勤電車に乗って今まで大丈夫だったのに、公園に人が集まるのは「気の緩み」と言われても。

自粛で廃業に追い込まれるお店の話題をきくと、なにかできないかと思うけれど、「3つの密」といわれると、震災の時と違って「お店に行って応援」というわけにもいかないし。

 

 せめて生活必需品は、それこそカード払いと一体化して1ヶ月の購入制限をもうけるとか、一人当たりの必要数がいきわたるような仕組みにしてくれるとかできないのでしょうかね。店舗にも経済的な負担にならない方法で。

あの放射性物質への不安で店頭からペットボトルの水があっという間になくなり、赤ちゃんのいる家庭で購入できない人がでた失敗が生かされていないのは残念ですね。

 

 

桜を見てからスーパーに行ったら、夕方4時だというのに野菜や肉もほとんどなくなっていました。

「ものはあるから落ち着け」と言われても、「都市封鎖」「重大局面」だから外出自粛をと言われたら週末の分を今まで以上に買うのも仕方がないと、さすがに思いました。

あの会見ではこちら側の「行動や自覚」の話だけで、この重大な局面で都がどのように生活を守る準備があるかという話もなかったですからね。

 

 

「今までの3週間の自粛で、これだけに抑え込めています」「院内感染が広がった施設や3月に海外からの帰国者で一時的に感染者が増加している可能性があるので、あと3週間ほどは今の自粛を続けてください」「都では、これだけの物を確保します」と、今までの努力も認めた上で、少しずつ期間とその対策を提示してくださると、こちらも生活の目処をつけやすいのですけれど。

 

 

もう、さんざん他の国の重症者や棺の映像を観ていますから、「重大な局面」の会見をみなさん、どう受け止めたのでしょうか。

怖い気持ちを抑えて、皆、よく頑張っていると思うのですけれどね。 

まだ足りないとすれば、なんなのでしょうね。

 

 

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