観察する 74 非常時にどのような言葉を選択するか

1ヶ月ぐらい前は都内の感染者数も減っている時期で、「もうマスクなんて必要ないのでは」「日本の対策は遅れている」というテレビの雰囲気でした。

 

猛暑もあってほんとマスクはわずらわしいのはわかりますが、街ゆく人が外でもマスクを外さない風景を映して「同調圧力に屈している」という言葉がテレビから聞こえてきて驚きました。

屋外で人との距離を取れる時にはマスクを外しても良いというのは2年前から言われていますが、人口密度が高く屋内に出たり入ったりする機会が多い場所では、そのつどつけたり外したりする方がマスクの取り扱いに不便ですからね。

 

そしていかに海外では普通の生活に戻ったかと、街の中や国際会議でマスクのない風景を盛んに映していました。

その各国の感染状況はどうなのだろうと検索しても、基本的な感染者数のデーターを公開している国が激減している印象です。

 

今回の世界水泳の映像では、以前とは違って選手が入場する時だけでなく観客席もマスクをしている姿がほとんどありませんでした。

そんな中、日本の選手は観客席ではマスクをしていて、まだまだ感染症は続く非常事態なので慎重にした方がいいからねと、その点でもエールを送ったのでした。

 

 

*誰を守るのか*

 

 

昨年10月には都内の感染者数も20人前後まで減って、もうこのまま終息するかと勘違いしそうになったらその後第6波が来て、そのターゲットはそれまで安全だった家庭内でした。

 

大人はワクチンのおかげでかかっても軽症だったり、無症状でしたが、ワクチン接種が進んでいない低年齢層を中心に急激に広がりました。

全国の分娩施設の状況はわからないのですが、入院時には何ともなかった産婦さんがお産後から急激に体調を崩したり、家族の濃厚接触者になったり、生まれたばかりの新生児共々すぐに転院先を探すこともちらほらとありました。たどっていくと身近なこどもからの感染だった可能性もあり戦々恐々の日々でした。

自宅に戻りたくても、家族も皆感染して居場所がないという絶望的な状況です。

 

その子どもはどこからの感染かといえば、「コロナは風邪かインフルエンザぐらい」といえてしまう無症状や軽症の大人からでしょう。

今までの風邪やインフルエンザとは比べものにならない感染力と未知の後遺症、感染者数が増えるたびに姿を変えてターゲットが変わっていき、違う対応が迫られるのが「未曾有の感染症が拡大している非常時」なのですね。

 

そしてその波が終わらないままで、次の波が来てしまいました。

今回の波はどのように対応したら良いのか皆目検討がつかないのですが、やはりしゃべる時には唾が飛ぶのを防ぐ、換気そして手洗いといった基本しかなさそうですね。

 

でも、マスクをはずす家庭内ではどうしたらよいのでしょう。

家庭内に持ち込まないために外ではしっかりマスクをする、それぐらいしか思いつきませんね。

 

 

*おまけ*

 

私はすでに4回目のワクチンを先月打ったのですが、予約開始とともにアクセスしたらすでに2週間先まで埋まっていました。

 

昨年10月の時点では8割近い人がワクチン接種を2回終えていたのですが、それでも電車内や屋内ではほぼ100%に近いマスクの着用率でしたし、今回も身の回りでマスクを「同調圧力」ととらえている雰囲気でもなく慎重に行動しているように見えます。

この点で、報道と実際には落ち着いている社会の雰囲気とが少しずれているのではないかと感じましたが、どうなのでしょう。

 

 

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