シュールな光景 27  検査をしながら「会食」

「コロナ『第7波』の最中でも…岸田首相、党幹部らと連日の会食」(2022年8月4日、東京新聞)の記事で、以下の箇所に引っかかりました。

首相周辺によると、首相は定期的に抗原検査を行なっており、会食相手にも抗原検査を求めているという。

 

「無症状で抗原検査陰性=感染していない」ことを証明しているわけではないことは、入院時には抗原検査が陰性だった方や家族がその後発症することもあるわけですからね。

そういう方の診療やケアに長時間接していても、スタッフはマスクをしているので一応濃厚接触者にはあたらないことになっていたので、なんとか医療現場もやりくりしている感じです。

 

今まではマスクをしていればなんとか感染から逃れられていたのですが、この第7波では「マスクをしていても同じ部屋で15分以上一緒にいて感染した」という注意喚起もあるので、また新たな緊張感があります。

 

そんな時期に、あえてマスクを外して一緒に食事をするとかその相手に検査を求めるとか、そこまでして一緒に食事をしなければ物事を決められない政治の世界の話題も、すでに変化している社会と乖離していると感じる一つですね。

 

その記事の冒頭に「先月半ば以降も、岸田文雄首相は自民党議員や経済界の重鎮、大手メディアの幹部らと夜の会食を続けている」と書かれていたことも気になりますねぇ。

抗原検査をしてまで会って一緒に食べる必要があるような機会で、何を話していたのでしょうね。

 

感染する怖さよりももっと大事なことが話し合われていたのでしょうか。

 

未曾有の感染症に対応し続けている政府への信頼感はあったのに、喉元過ぎて熱さ忘れる人が増えただけでなく、失礼ながら感染症について本当はよくわかっていなくて迷走している方々もまだまだいるのかなと思えてきました。妄想の世界にはリスクマネージメントという言葉は生まれないですからね。

 

感染症が落ち着いても、「会食」なしに政治が行われるような新しい生活や政治になるといいですね。

 

 

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