水のあれこれ 354 大和川水系と淀川水系の分水嶺

今回の散歩の最終日は、天気予報で耳にした「宇陀」を訪ねてみようと思いました。

だいぶ奈良県の地図を思い浮かべられるようになったのですが、1年ほど前はまだ「奈良」「橿原」「五條」「宇陀」「吉野」「十津川」のうち宇陀だけ場所がわからないままでした。

 

帰宅して早速地図で確認すると、なんと2022年秋に三輪から大和川沿いに歩いた大和朝倉駅の二つほど先ではないですか。

榛原(はいばら)駅から南へと盆地が広がって、宇陀川が流れていました。

てっきり大和川水系の支流だろうと思いながら地図を拡大していくと、流れが逆の方向へと向かっています。

長谷寺駅と榛原駅のわずか5kmほどの間に分水嶺があるようです。

 

宇陀川は東南へと流れていますから、そのまま伊勢湾へと流れ込むのかと思ったら違いました。

近鉄名張駅の少し手前で名張川に合流し、蛇行しながら北へと向かい、月ヶ瀬ダムの下流で東から流れてきた木津川本流と合流し、桂川と琵琶湖から流れてきた宇治川と合流して淀川になり大阪湾へと流れるようです。

まるで奈良盆地の外周をぐるりと流れるかのような川があることに、ぜひこの地を訪ねてみたいと思いました。

 

ところで、紀の川の上流の吉野川の水源地に近い地域は高見川のようですが、その旧東吉野村に「木津」「木津川」という地名があります。

ところがこのあたりは紀の川水系のようです。なぜその地名になったのでしょう。

 

その吉野川の水源地や途中の東吉野村と宇陀は山を隔ててわずか数キロぐらいですから、この山の中に淀川水系紀の川水系分水嶺もあるのでしょうか。

 

奈良盆地の南東には複雑な水の流れがあり、わずか数キロから10キロぐらいの差で一方は多雨地域でもう一方は水に乏しい地域になり、長い年月をかけて水を制してきたことにまた気が遠くなりますね。

 

宇陀地方、どんな川と水田の風景があるのでしょう。

 

 

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