生活のあれこれ 19 広い奈良

這ってでも見に行った甲斐があった吉野川分水の円筒分水工でしたが、途中の坂道のそばにも大きな溜池があるはずなので、駅へ戻る道は行きとは違う山裾側の住宅地を歩いてみました。

途中、別所橋で小さな川を渡りましたが、地図で確認すると溜池から水田への用水路のようにも見えました。

 

この近鉄五位堂駅の近くだけでも大小数カ所の溜池があり、東隣の築山駅周辺には磐園陵参考池という古墳と周濠そして高田川沿いに溜池がいくつもあり、まだまだ歩いてみたいところがたくさんありますね。

「またいつか」の宿題ができました。奈良を訪ねる口実ですけれど。

 

 

*南北が逆さの香芝市ガイドマップ*

 

近鉄五位堂駅に「香芝市ガイドマップ」があったので写真を撮っておきました。

この記事を書くためにあの溜池の名前を確認しようと写真を見たところ、溜池が描かれていません。

よくよく見たら「南北が逆さに描かれた地図」です。私の頭の中の地図では「北が上」で奈良県が描かれているので、一瞬方向感覚がおかしくなりました。

不思議ですね。地元の方は、南が上の方がわかりやすい何かがあるのでしょうか。

ちなみに、その溜池名は「ハス池」でした。

 

「市の花」はスミレだそうです。

誠実という花言葉を持つスミレは、日本古来から野山に咲く身近な花として愛されてきた。古歌にも、その可憐に精一杯生きようとする姿が歌われており本市の花にふさわしい。

すみれの花の説明ひとつとっても十何世紀も前からの思いがあるのですね。

ますます香芝市をもっと歩いてみたくなりました。

 

*奈良の広さ*

 

近鉄線に乗って大和西大寺駅に乗り換えて、また楽しみにしていたあの広大な草むらの中に大極殿正殿が立つ場所を通過しました。先日、ネットでもちょっと話題になっていましたが。

奈良の歴史からするとごく最近復元された建物ですが、周囲の広大な敷地ゆえに平城京へと時空を超えて飛んでいきそうになる風景ですね。

電車内は帰宅の人でいっぱいでしたが、地元の方々には日常の風景なのがうらやましい限りです。

 

ホテルでこの地域の天気予報を観ました。

その番組では前回奈良に泊まった時に観たのと同じく、「奈良」「橿原」「宇陀」「五条」「吉野」「十津川」の6つに分けていました。

3月中旬、この日でお水取りの達陀(だったん)が終わるという日でしたが、翌朝の最低気温は1度から4度でした。最高温度は奈良市で21度の予想です。

子どもの頃は冬から春になるというお水取りのイメージでしたが、冬から一気に夏になるような気温ですね。

 

奈良県を行き来するようになってだいぶ頭の中に地図を描けるようになりましたが、それまでは「奈良」で思い浮かべるのは奈良駅周辺ぐらいの狭い場所でした。

しかもその周辺に、修学旅行で行った法隆寺から薬師寺・唐招提寺まで集まっているとつい最近まで思い込んでいたのですから、大和平野のことを知らなさすぎました。

 

さらにその大和平野も奈良県から見るとごくごく北側の一部で、「奈良県南部」と表現される大淀町も地図でみれば奈良県の真ん中ぐらいですね。

 

いろいろな奈良を見てみたい。新たな計画ができてしまいました。困りましたね。

そしてツルボが一面に咲くのを見逃さないために奈良に住みたいから、周濠や水田、奈良の水の歴史をくまなく歩くために奈良に住んでみたいという気持ちでまたまた揺れています。

ほんと、困りましたね。

 

願わくば、奈良の歴史を感じる広大な風景を、「経済効率」「無駄」「観光客を呼び込む」というような人が一時的にお金を儲けるために建物で埋めてしまったり、壊してしまいませんように。

小さな川や溜池一つにも、長い生活の歴史がある大事な風景ですからね。

 

 

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