散歩をする 504 近鉄大阪線で桜井駅から榛原駅へ

近鉄線の駅にいると、「名古屋行き」の特急を頻繁に目にします。奈良と名古屋は近いのだと思いながらもなかなか乗る機会がありませんでした。

滋賀の水田地帯や集落の息を呑むような美しさ木曽三川の風景を眺めたいと、ついつい京都から東海道新幹線に乗るのを選んでいました。

 

ところが2023年9月に出かけた遠出の帰りに京都駅の混雑ぶりにびびり、京都のオーバツーリズムの状況を実感しました。

奈良に行くのに京都での乗り換えを避けるにはどうしたらよいか、が目下の私の課題です。

 

そうだ、この手があったと、今回の散歩の最終日は宇陀から名張の間の川の流れを追ってそのまま近鉄線で名古屋駅まで乗ってみることにしました。

 

1月中旬、朝のニュースは七尾の干拓地の排水ポンプと排水路が地震で壊れて大打撃を受けていることを伝えていました。2022年秋にのと鉄道で穴水へ向かった時に車窓から見えたあたりでしょうか。畑も水浸しでキャベツ畑の畝から水が引かないとのことでした。

地震から2週間ほどで、地理的な複雑さから全体像も見えず、復旧も遅れているようでしたが、牧場での生産再開とか、牡蠣の養殖場に手が空いた人から戻って作業をしているというニュースもありました。

仕事とは何か、こういう時にこそ聞こえのよい言葉ではない、真の意味が見えてくるものだと思いました。

 

古代から何度もさまざまな困難に遭いながら現代へとつながってきたことを知る散歩の最終日、絶対にいつか能登半島をぐるりと回ろうと思ったのでした。

 

8時過ぎにチェックアウトし、桜井駅に向かうと高校生の通学時間で近鉄線から途切れることなく大勢の高校生が下車してきました。

 

 

 

近鉄大阪線で榛原駅へ*

 

JR万葉まほろば線は1時間に1~2本という本数に比べて、近鉄線は日中でも1時間に数本はありますから、途中下車も気軽にできそうです。

通学の流れを邪魔しないように人波が引くのを待って改札に入り、榛原行きに乗りました。

 

大和朝倉駅を過ぎると大和川沿いに列車は進みます。両岸に灰色の瓦屋根の集落や水田地帯が美しい景色です。

長谷寺駅で途中下車をして大和川のそばを歩いてみようと思ったのですが、駅は大和川を見下ろすような高台にあり今回は無理そうだと悟りました。

 

そこからさらに山肌の高い場所を列車は走り、棚田や集落が見えては切り通しやトンネルを越えて、榛原駅に到着しました。

 

気温は1度ですが、日差しが暖かくそれほど寒く感じません。

 

「宇陀」どんな雰囲気なのでしょう。

9時34分発の東吉野村行きのバスに乗り込みました。

 

 

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