シュールな光景 9 <量の概念>

キスした相手が服用した風邪薬でドーピング陽性になったという話を読んで、一番先に頭に浮かんだのがこちらの記事の「おまけ」に書いた「50mプールを見るとこのプールに何かを1滴垂らした濃度がホメオパシーの希釈と同じという話」でした。


そのコメント欄のmimonさんによれば、ホメオパシーの濃度はそんなものではないくらい薄いらしいです。

アボガドロ数を二乗しても、まだ足りないというのは、半端な数値ではありません。荒唐無稽を12乗くらいしないと、太刀打ちできないでしょう。


数字は苦手だし、計算しているといえば消費税ぐらいの私なので、10年ほど前に助産師の中にホメオパシーが広がっていることに漠然とした不安を感じた時にも理論的なおかしさよりも、この「50mプールに1滴ぐらいの濃度」という感覚的な理解の方がピンときたのでした。


それで今回も、「キスした相手が内服した薬の成分」に反応するなんてまるでホメオパシーのような話だなと感じたのでした。
いえ、ホント、計算苦手なので感覚的なものです。


そこで、「トップスイマーが泳いだプールの水に記憶された成分が他の選手の泳ぎを上達させる効果があるレメデイ(砂糖玉)の開発」という妄想をしたのでした。
妄想ですからね。


反対に、もしかしたら禁止物質を多用している選手の近くで泳いだら、プールの水を飲み込むことで陽性になる人も出てくるのではないかと、その精密さに驚いています。
何度も書きますが、「キスした相手が内服した薬の成分が検出」されるくらいですものね。


私には量の概念が乏しいので、ドーピングの正確性をどのように理解したらよいかわからないのですが、なんだかまだ「効果」とファンタジーと万能感が整理されていないのではないかという印象を持ったのでした。


最近、またホメオパシーを認めさせようという話が世界のどこかでジワジワとあるらしいので、「効果がある話」に弱いヒトの世界って何だかシュールだなと思った次第です。




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