つじつまのあれこれ 20 「新しい生活様式」

寝入りばなで久しぶりの地震速報で飛び起きました。幸いにほとんど揺れもなかったのですが、眠れなくなりテレビを見ていました。

 

昨日(5月4日)、緊急事態措置が5月31日まで延長され、それ自体はそうなるだろうなという受け止めでした。「入院数や人工呼吸器/ICU」の数は増えていますから、まだまだ気を抜いてはいけないと、日々データーを記録しています。

ちょうどつけたテレビで「新しい生活様式」として事例が説明されていて、以下の文章に目が止まりました。

・家に帰ったらまず手や顔を洗う できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる

 

新しい感染症で、どのように生活をしたらよいのか手探り状態ですから、何が間違いだとか批判するつもりもありません。

ただ、ちょっとこの唐突感に不意打ちされた感じで、ますます眠れなくなってしまいました。

 

 

*それをした場合としなかった場合*

 

私自身は、この感染症の前からも帰宅したらすぐに顔と足を洗い服を着替えていましたから、自宅に戻ってからの生活習慣の変化はそれほど影響はありませんでした。

 

今までずっと新型コロナウイルス感染症の情報を追ってきましたが、「帰宅したらすぐにシャワーを浴びなかった」場合に感染者が多いといった情報を見かけた記憶がありません。

なのに、なぜ、今この一文が追加されたのか、そして「帰宅してシャワーを浴びれば、感染予防になる」ということはどのように検証されたのでしょうか。

 

それをした場合としなかった場合を慎重に検討すること、その段階を飛ばして「これはいいよ」と人に勧めてしまうと、社会の中に混乱が起こることはたくさんありますからね。

 

*生活行動ひとつにもさまざまな管理がある*

 

「帰ったらすぐにシャワーを浴びる」

ホテルだったらいいのですけれど、自宅という生活の場では、こんな一つの生活行動にもさまざまな習慣と管理があります。

 

今まで夜、お風呂を沸かして入浴していた家庭では、それぞれがそれぞれの帰宅時間に入るようになり、私のように朝シャワーに入る習慣の場合は、1日に2回以上シャワーを入ることになるのでしょうか。

風呂場を使用すれば、カビが生えないように清掃したり乾燥させることが必要ですし、洗濯もいつ、どの段階でするか変えざるを得なくなります。

家庭の状況によっては光熱、水道費も増えますから、生計にも大きな影響があります。

 

生活を変えるといっても、たかがシャワーされどシャワーですからね。

でも、本当にそれが感染防止になると言われればしなければならなくなります。

 

小さなことなのですが、効果があることと、「気休め的に意味があること」が混同されているのではないかと思うことが気になってしまうのです。

信じ込むと生活や生き方が大きく変わってしまいますからね。

 

 

そろそろ医学の専門会議とは別に、中期・長期の視点で、経済や生活に関する専門家会議が必要ではないかと思えるのですが。

 

 

ひっそりとシャッターが降りている商店街ですが、毎日、誰かがきれいに清掃をしてくださっています。

そうした街の重苦しい雰囲気という現実と、「シャワーを浴びよう」がどうしてもつながらない。そんな葛藤でした。

 

 

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