つじつまのあれこれ 27 非常時には最初の基本的な知識が肝心

先日、駅でフェイスシールドにマスクという出で立ちの女性を見かけました。

2~3分おきに電車が到着し、そのつど1000人単位で乗降客があるターミナル駅ですが、「ああやはりこういう人がいるのか」ぐらいに珍しい存在です。

つまり、それぐらい、ほとんどの方は常識的に基本的なマスク姿だと言えそうです。

 

ところがニュースを見るとむしろ特別な立場の人の方が不思議なマスクやフェイスシールドをつけたりしているので、一般の感覚とはズレていると感じることがしばしばあります。

また、数年前に初めて見て、「あまり意味がなさそうな格好だけのマスクのようなもの」と感じたトランスマスクが、こんなに存在感を持ってしまうとは思いませんでしたね。

 

医療関係者でもマスクをするべきか不要かに最初の頃は揺れていたので、何がより正確な判断なのか社会全体に相当混乱しているのはしかたがないのかもしれません。

 

それでも、さすがに目のところをくり抜いたフェイスシールドにはびっくりですね。

「シールド」じゃあなくなっちゃうし、「食事中やマスクをしていない状態では喋らないようにする」で済むはずなのに、そして厚生労働大臣という立場でしたから。

 

思い起こせば政府が配布した布マスクに感じたのはがっかり感だけでなく、あのマスクは感染予防標準対策の基本とはズレているとアドバイスできないのだろうか、せめて一国の首相が正しくマスクをつけていれば、それが基本的な知識を広めることに役立つのにと心配していたことでした。

せめて鼻から顎まで覆えるものであったら、そして「今後は標準感染対策に則ったマスクに順次変えて行きます」と一言あったら、マスクが余計な政治問題にならなくて済んだかもしれないし、現在に至るまでつじつまの合わないマスク姿を政治家の皆さんが披露しなくて済んでいることでしょうし。

 

「鼻から顎の下までしっかり覆う」

1990年代に医療現場では感染予防のためにマスクの装着方法について初めて、そうなのかと思う知識が徹底されるようになりました。

だからプリーツで幅を持たせられるようにし、鼻の部分には息が漏れるのを少なくするようにワイヤーで密着させるようになった。

そして目に飛沫や体液が飛ぶ危険がある作業では、フェイスマスクやゴーグルを使用する。

まあ、当時は「そんなマスクの付け方は格好悪いなあ。マスクなんて嫌だな」と思っていました。

 

 

マスクの正しい付け方、そんなに難しい知識では無いと思うのですが、基本動作に忠実になるというのは難しいことなのかもしれませんね。

 

こうした感染拡大の非常時には、最初の基本的な知識を特に政治家の皆さんに徹底させることは大事、そうでなければ次々とつじつまの合わないことに対応しなければならなくなる。

次回にいかせる教訓ではないかと思いながらニュースを見ました。

 

 

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そして失敗とかリスクにもまとめた方がいいかもしれませんね。