見沼代用水東縁(ひがしべり)沿いに深作から風渡野まで散歩は、まさかの水田をひとつも見ることがない散歩になりました。
航空写真では見沼代用水の東側は田畑が広がっているのですが、すべて畑だったとは。
やはり夏の青々した田んぼを見たいと、翌日、別の場所を訪ねることにしました。
以前から気になっていた武蔵水路が荒川に合流するあたりを見てみたい、その近くに氷川神社があるようです。
ちょうどお昼頃に北本駅前を出発するコミュニティバスに乗ると、荒川の近くまで行くことができそうです。
今日こそ水田に稲が波打つ風景を見ることができるはず、午前中からすでに30度に気温が上がっていましたが出かけることにしました。
利根大堰や見沼代用水・武蔵水路のそばを見るのに乗り慣れた湘南新宿ラインのグリーン車です。車窓を眺められるので、休日の散歩だけのちょっとした贅沢です。
12時28分に北本駅からコミュニティバスが出発しました。ぐるぐると回って20分ぐらい乗っても200円均一なので助かります。運賃がどんどんと上がるのは心臓に悪いですからね。
乗っているのは女性ばかり8人ほどでした。
地方では自家用車が必需品といっても日中に自由に使えるわけでもないし、年齢とともに運転はできなくなるし、やはり交通弱者という視点から公共交通機関を考え続けることは大事ですね。
散歩に出て鉄道やバスに乗るたびに、需要がないから減便されるのかそれとも減便されるから需要がなくなるのか、とそれぞれの地域の鶏が先か卵が先かを想像しています。
私だったら1時間に少なくとも2~3本あれば、バス停や駅まで歩いてでも公共交通機関を利用したいですが、もはやドアーツードアでなければ嫌だという時代かもしれませんね。
でもそれを運転してくださる方々が、やはりここ30年ほどの減給の時代で戻ってこなくなってしまった。うまくいかないものですね。
最近、ライドシェアとかまたなんだか横文字で煙に巻かれそうなうまい話が聞こえてきますが、たぶんそれを推している人が考えているのは海外からの観光客をいかにたくさん呼び込めるかであって、だいぶ前から心配されていた交通弱者をどうするかとかその仕事で安定した生計が成り立つのかという視点がなさそうですし、また思い込みの経済政策で翻弄される将来が想像できそうです。
そんなことを考えているうちに、住宅地を抜けて水田や畑、果樹園が広がる風景になりました。
青い夏空に、稲が美しい風景です。
このあたりは荒川左岸の高台で、車窓からはほとんど水路が見えないのに水田には水が張られています。
どこからこの水は来るのでしょう。
そして水田も畦道とほとんど高さが変わらなくて、畑との境界線もわかりにくいのに水が溜まっています。
今まで見てきた水田とも何か違う雰囲気です。
地図を改めて眺めてみても、JRの線路の西側にはほとんど水路らしき水路が描かれていないのに、水田が広がっています。
いつか、またこのあたりを歩いて確認してみたい。新たな課題ができました。
ぐるぐると集落や田んぼや果樹園を抜けて、18分ほどで地蔵堂バス停に到着しました。
この近くの二つの氷川神社を訪ねたあと、数キロ先の武蔵水路の合流点ともう一つの氷川神社まで歩きます。
美しい水田を最初から見ることができたので、元気が出てきました。
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