鶏が先か卵が先か 1 <新生児の哺乳量は何に影響を受けるのか>

またあらたなタイトルを思いつきました。
「鶏が先か卵が先か」


実は私自身はずっと「卵が先か鶏が先か」と覚えていたのですが、検索してみると「鶏が先か卵が先か」なのですね。
英語でも「Chicken or the egg」で鶏がのようです。


たぶん私の中に、「卵がなければ鶏もいないでしょ」という無意識の思い込みがあったので卵が先にきたのかもしれません。


今回、Wikipediaを読んでみて、タイトルにふと思いついたのはまんざらではないと思いました。
特に以下の部分です。

「鶏が先か、卵が先か」(にわとりがさきか、たまごがさきか)という因果性のジレンマは、平たく言えば「ニワトリとタマゴのどちらが先にできたのか」という問題である。昔の哲学者にとってこの疑問は、生命と世界全体がどのように始まったのかという疑問に行き着くものだった。


「因果性のジレンマ」
そうそう、そんなニュアンスです。



それと「新生児の哺乳量」がどうつながるのか、毎度わかりにくい話ですみません。



<母乳の分泌量が先か、児の哺乳量が先か>



新生児を見てきて不思議に感じるのは、なぜ人間の赤ちゃんは元気に生まれた直後から、まるで崖に突き落とすかのような「飲めない、飲まない」時期があるのだろうということです。


そして体重が生まれた時よりも減っていくのはなぜだろうと。



授業で生理的体重減少を習った時には、知識としてそのまま理解しました。


ところが、日に日になぜだろうという思いが強くなっています。


他の動物の赤ちゃんはどうなのだろうと気になっていた時に、アザラシのことを知りました。
高脂肪の初乳で、出生直後からどんどんと体重が増えて冷たい海水にも耐えられるという話でした。


NHKの「ダーウィンが来た生きもの新伝説」でも、珍獣ズキンアザラシの子育ては4日間で終わる理由をこのように書いています。

この短い期間での子育てを可能にしているのは、脂肪分60%、実に牛乳の15倍にもなる超高カロリーの母乳です。この母乳によって、子供の体重は4日で20キロから40キロへと2倍にも成長します。


アザラシには出生直後の体重減少はないのでしょうね、きっと。


また、牛は初乳を飲ませないと生きられないことを以前書きましたが、牛の初乳の哺乳量について書かれたものがありました。
岩手県の資料、「初乳給与の基礎知識」に「子牛に飲ませる量は」に以下のように書かれています。

経産牛の初乳分泌量:0.6〜2.0kg(子牛が飲む前に搾った量)
自力哺乳量:体重の約10%
 (生時体重30.3±3.8kgの子牛では2.1〜3.1リットル飲めた)

わあ、人間とはケタが違いますね。
出生直後から自分の体重の10%相当の初乳を飲むなんて。


たしかにアザラシも牛も母体の母乳分泌量が最初から多いのですが、だから体重が増えるのでしょうか?


では人間の新生児はなぜ、最初は吐いたり、飲まなかったりして体重減少があるのか。
ミルクや搾乳を足してもなかなか体重が増えないことがあるのはなぜか。



そしてほとんどのお母さんが、お産の直後から2〜3日は母乳があまり出ないのはなぜなのか。


「母乳分泌が先か、哺乳量(力)が先か」
このあたりがもう少し整理されてくると、「母乳を出すために頑張る(頑張らせる)」ことだけに追い詰めなくてよくなるような気がするのです。



それにしても「鶏が先か、卵が先か」は奥が深い命題ですね。
案外、簡単にわかりやすい答えに飛びつきやすいところに、この言葉を考えるきっかけがあるかもしれません。
たぶん、このタイトルは不定期に続くと思います。



帝王切開のケアを考える 6 帝王切開のケアに関する調査よりでも「鶏が先か卵が先か」を書きました。

「鶏が先が卵が先か」の記事のまとめです。

2 民間資格より先に、ケアの標準化を
3. 免許更新制よりもケアの標準化を
4. 「失敗を認める」ことが先か、「失敗を赦す」ことが先か