猛暑日でしたが、8月半ば、この日は冷房の効いた電車の散歩です。
帰省する人も少なくて都内の人口はふだんとあまり変わらなかったのかもしれませんが、都内の感染者数300から400人台のためか、外を歩く人もまばらでした。
*武蔵野線に乗る*
山に造られたトンネルではなく、地下へ潜るトンネルです。もしかして、大雨の時に浸水しやすかったのはこのあたりだろうかと思いました。
トンネルを出るとしばらくは、小高い場所を削って線路が通っています。
たしかに踏切もなく、陸橋で道路と交差していました。
これだけの工事で出た建設残土はどこへ行ったのでしょうか。もしかして、埋め立てに使われたのでしょうか。関心を持っていないとこんなに大きな変化が起きていたことも気づかないものですね。
新座あたりからは荒川に沿った平地を、高架式の線路が続きます。
西浦和駅を通過したあたりで、遠くに東北新幹線と上越新幹線の上りと下り列車が交差するのが見えて今日は良い日に違いないと思いました。
武蔵浦和駅から再びトンネルに入り、しばらくすると昔は水田地帯だったと思われる川や用水路、沼などが見えはじめます。
ところどころ水田が見え始め、中川を超えると一面稲穂が輝いている場所もあります。
本当は、吉川駅で下車して二郷半用水を少し歩く計画でしたが、外は38度だったのであきらめました。
江戸川を越えると、またトンネルや山を削った起伏のある場所を走ります。
地図では西船橋駅の手前に中山競馬場があるので、もしかしたら馬が見えるかと期待したのでしたが、残念ながら競馬場の方が高い場所にありました。
武蔵野線で環状に見る風景は次々と変化して、それぞれの場所の歴史にまた知りたいことが増えていきました。
*東武アーバンクラインに乗る*
西船橋からは京葉線で戻る計画だったのですが、なんだかもっと電車に乗り続けたくなり、東武アーバンクラインに乗ってみようと船橋駅に向かいました。
2年ほど前に首都圏外郭放水路や江戸川の始まりを見に行った時に利用したことがあります。いつか全てに乗ってみようと思っていました。
船橋駅を出るとしばらくは江戸川と利根川にはさまれた地域で、小さな河川があちこちにあります。やはり水田は少なくて、畑が多い印象でした。
「沢」とか「谷」の地名がつく駅を、まっすぐな線路が続いています。
柏で乗り換えて、しばらくすると行きたかった場所を通過しました。
「運河駅」です。
首都圏外郭放水路を訪ねた頃に地図で見つけ、そこに利根運河があることを知り、そしてデ・レーケの名前をここでも見ることになったのでした。
いつか歩いてみようと思っている場所のひとつです。
もう一度江戸川を渡ると、南桜井駅あたりから見渡す限りの水田地帯に入りました。
真夏の日差しの中、若い稲穂が一面に広がっています。今年は水田の風景を見ることが少なかったので、なんとも幸せな散歩です。
そうだ、大昔は海底だったのだと、関東平野の変化に気が遠くなりました。
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