産後ケアとは何か 20 <こういう施設もあります>

島が多く急峻な山が背骨のように走っている日本の地形で、山間部や離島の分娩施設が少ない、あるいは全く無い地域があることはその地域の方々にとってもそして受け入れる周産期施設にも負担が大きいことでしょう。


妊娠後期になると妊婦さんがご家族と離れて、出産予定の産院があるところにアパートを借りて移り住まなければならない地域もあります。



離島が多い鹿児島県で、こうした産婦さんに対応した施設があるようです。


(公社)鹿児島県助産師会の「宿泊型産前産後ケアセンター」の内容を紹介したいと思います。


離島や遠方の妊婦さんがご家族とともに安心して出産を向かえ、産後を過ごせるようにサポートしていきます。

鹿児島県助産師会立の助産所「鹿児島県中央助産院」の建物2階・3階にウィークリーマンション形式の「宿泊型産前産後ケアセンター」をつくりました。
アパート(ケアセンター)で生活をしながら階下の助産院で妊婦健診を受けたり、出産と産後のケアを受けられます。
鹿児島中央助産院では、5人の常勤助産師がケアを提供しています。
出産前後、また出産を安心して家族と共に過ごすことが可能です。

他院で出産予定の人も受け入れているようです。


また家族もウィークリーマンション形式なので、他の人に気兼ねすることなく宿泊できるところも良いと思います。


家具や調理道具も準備されているので、ある程度自宅での生活ペースに近いすごし方ができるのではないかと思います。


そして何かあれば、助産師にもすぐに相談できるのは心強いことでしょう。


離島などでこうした宿泊施設を利用せざるを得ない地域は、自治体がその宿泊費用を補助なり補填するシステムもあれば、産婦さんと家族の経済的負担も相当少なくなることでしょう。


それぞれの地域のニーズに合わせた、ケアの本質的な関わり方だと思いました。





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