テレビ朝日が、昨年末に中国で開催された競泳ワールドカップ2018年のまとめを「GEt SPORTS」で放送してくれました。
25mの短水路での試合が各地で開催され、最後にこの世界大会になるのですが、こちらの記事に書いたように2011年から東京大会も開かれていて、2012年からは私も毎年、観戦していました。
昨年も11月に東京大会がありましたが、休みと日程が合わず残念ながら観戦に行けませんでした。無理をすれば行けないことはなかったのですが、ドーピング問題の件で、このまま熱狂的にアスリートを応援するだけで良いのかどうか、最近、ためらっているところもあります。
2004年ごろに初めて競泳大会を観戦した頃と違って、盛り上げる演出がちょっと怖く感じたのでした。
今までなら競泳の録画はすぐに観ていたのですが、今回は数日ぐらいしてからようやく観始めました。
大会のハイライトが1時間半に編集された番組でしたが、熱戦の様子が伝わってきて惹きこまれていきました。
あのカテインカ・ホッスー選手とアメリカのデーリー選手との200mバタフライ決勝のラスト5mは、鳥肌がたちました。
ラスト5mまではデーリー選手が手の分ぐらい先行していたので、ホッスー選手は2位かと思ったところで、ふわっと腕が伸びてタッチ。スローモーションビデオで見ると、指の分ぐらいの差でホッスー選手が逆転優勝していました。
百分の一秒ぐらいの差かと思ったのですが、ホッスー選手のタイムが2分1秒60で、デーリー選手が2分1秒73でした。
気持ちを切らさずに冷静に泳ぎ切ったのでしょう。ホッスー選手はとても嬉しそうに見えました。そして、悔しいはずのデーリー選手は、すぐに笑顔でホッスー選手を称えていました。この選手も精神的に安定した、強い選手なのだろうと思います。
もう一つ印象的だったのが、南アフリカのファンデル・バーグ選手が30歳で現役を引退する最後の試合、50m平泳ぎでした。
1位でタッチしたのですが、その瞬間を解説の松田丈志氏が見逃さずに表現されていました。
「タッチした時、掲示板をすぐに振り返らなかった」と。
応援してきた選手が引退する頃は、こちらも心に穴が空くような気持ちになるのですが、選手自身の気持ちというのはとても簡単に理解できるものではないものかもしれません。
ああ、やっぱりまたできる限り競泳大会の会場へ行こう。
番組を観終わって、そう思いました。