散歩をする 171 日比谷花壇大船フラワーセンター

大船観音に参拝したあと、北鎌倉方面を歩こうかと地図を眺めていたら、柏尾川沿いに広大な植物園があるのを見つけました。

大船駅を過ぎてすぐの東海道本線沿いにあります。

なんども通っているのに、全然気づかなかったのでした。

 

9月下旬でも30度以上ある日でしたし、境川遊水池大船観音の参道を歩いたあとにそこまで歩けるだろうかと少し不安になりながらも、せっかくだから訪ねてみようと思いました。

 

*日比谷花壇大船フラワーセンター*

 

日比谷花壇といえば、日比谷公園やちょっと高級なブーケなどを扱う花屋さんのイメージです。

Wikipediaの説明を読むと、あの夢の島熱帯植物館新宿御苑にも関わってきたようです。

 

9月下旬であまり花の多い時期でもなかったし閉園まであと1時間という時間でしたが、散策を楽しむ人が結構いました。

なにはさておいてこのところ魅せられているへ向かいました。季節は終わり頃で、すっかり果托へと変化していましたが、これもまた美しいものです。

 

そして案内図を見るとの植わっている場所があるようです。

白や、やや黄色みを帯びた棉は東南アジアにいた時には身近に見ていましたが、なんとうすピンク色の綿花がなっていました。

 

大温室ではオニバスの花が咲き始めていました。

水中にはもう少しで開きそうなつぼみが見えています。なぜ根腐れしないのだろう。なぜ水中でつぼみができ始めるのだろうと不思議です。

なんだかわからないけれど、「人間なんてちっぽけな存在だなあ」と思う一瞬です。

 

*神奈川県農業試験場だった場所*

 

検索すると元々は神奈川県農業試験場で、1967年に県立大船フラワーセンターになり、2018年から現在の名称になったようです。

 

私が大船観音に初めて行った頃、この辺りはまだ住宅地は少なかったのでしょうか。

 

目の前に柏尾川が流れていますが、その「災害」にこの地域の治水の歴史が書かれています。

柏尾川は、大雨が降るたびに氾濫し、また晴天が数日続くと干上がってしまい流域の住民を困らせていたが、近世以降に度々行われた治水工事によって次第に水害・干害は減少して行った。 

 

しかし1955年ごろから始まる周辺地域の急速な宅地化によって、それまでの水を蓄えていた水田・森林が減少すると、柏尾川の保水能力は低下し再び氾濫が頻発するようになった。1965年ごろより遊水池の設置や川幅の拡張、川底の浚渫などさらなる治水環境の整備がたびたび行われたため、1982年以降は大きな反乱は耐えることになる。 

 

久しく水害とは縁のなかった柏尾川だが、2004年10月9日に関東地方を襲った台風22号では、低地となっている大船駅周辺など広い範囲で氾濫を起こし大きな被害を残した。2014年10月6日に襲った台風18号では、柏尾川の避難判断水位を超え、「内水はん濫」の状態隣大船駅東口など10件の道路冠水が発生。横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅が浸水し、鉄道各社も大幅な遅延や運休が生じた多大な被害を起こした。このため、地域住民からは治水対策の見直しを訴える声も聞かれた。 

 

半世紀の間に治水が大丈夫というレベルになったと思ったら、また水害が起きたようです。

 

今までは東海道本線がぐんと曲がりながら大船駅を通り、大船観音だけを見ていた場所ですが、その地形や川が、そして周辺の歴史が少し見えた散歩になりました。

半世紀前の、この地域の写真を探してみようと思います。

 

 

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