散歩をする 392  花水木川から河内川、そしてあの場所へ

高麗山の案内図に、このあたりは昔、松が広がっていたけれど昭和60年頃に無くなったことが書かれていました。

あの目黒の自然教育園で知った「遷移」でしょうか、それとも他に理由があるのでしょうか。

 

そんなことを考えながらお花見の人で賑わう堤防を歩いていると、一つ目の川合があり、花水木川とその右岸から流れてくる地図では名前がわからなかった川を選んで歩いてみました。

 

土手のつくしはすっかり背が高くなり、白いクローバーの花が一面咲いていて良い香りです。

スミレが咲いていないかなと下ばっかり向いて歩きました。ここ毎年、未曾有の事態で定点観測をすっかり忘れています。さらに心がざわつく今年の春でしたが、春はお花がいっぱい咲くから好きと言っていたあの少女も楽しんでいることでしょう。

ちょっと前までは茶色かった場所が魔法のようにこんなに色鮮やかに変化することに、自分は天国で生きているのではないかとまで思ってしまいました。

 

その土手の途中に、「ここから上流は河内川」とありました。花水木川の支流の一つのようです。

平地のような場所をしばらく歩くと、また川合があり、右手の河内川と左手の小さな川に挟まれた場所に県営山下団地がありました。ここもまた1960年代から70年代ごろに建てられた団地でしょうか。

その小さな川はまっすぐに西側から河内川に合流していて、「準用河川高根川」と表示がありました。

 

準用河川とは市町村が管理する河川ですが、さすがに検索してもわからなそうな小さな川でしたが、「平塚の川と橋」というブログで説明がありました。

高根川

高根地区から山下地区を流れ、河内川に合流する準用河川。0.48km。

市街地の中心より西に3.5kmに位置し、二級河川河内川に流入する延長1.7km、流域2.01kmの河川で周辺は住宅地として発展を遂げている。しかし本河川は流下能力が不足していることから、降雨時における浸水がはなはだしく昭和49年に準用河川として指定を受け、浸水の解消を目的に整備を行った。

そして「源流」として「高麗山ふもとの高根地区から流れる」とあり、地図で確認するとたしかに高麗山北西の方から「の」の字を描くように細い水色の線がありました。

 

すごいですね。ほんとどの分野にも先人の記録があるものです。

 

*河内川の新幹線が見える場所へ*

 

また河内川のそばへと戻り、歩きました。地図ではまっすぐな水路ですからあまり期待はしていなかったのですが、なんと土手には木や草花が植えられ、おそらく30~40年ぐらい前に整備された頃は味気なかった風景だったのでしょうが、時と共に変化したことがわかるような道でした。

農業用水でしょうか、水もきれいです。

 

「くらのまえばし」では、地図には載らないほどの小さな親水公園でしょうか、川におりられるようになっていて、左岸側に東屋があり川と山の方を眺められるようにベンチもありました。

ちょうど疲れたので座らせてもらいました。

あの山肌に建つ北欧調の住宅地が見えて、その前を新幹線が過ぎていきました。

 

ここからは水田地帯の水路という趣になり、新幹線の高架橋を目指してまっすぐに歩いているだけで何本も新幹線を見ることができました。

念願の、いつも車窓からカラフルな家が見える場所を実際に歩くことができて大満足です。

 

高架橋をくぐると河内川の土手は道路より少し高くなって遊歩道として整備されていて、またベンチがありました。

川の反対側に水道局の施設らしきものがあるので、近づいてみると寒川浄水場からどのようにこの平塚市西部に給水されているかがわかる「平塚ポンプ所と平塚配水池図」という説明がありました。

 

 

あのカラフルな家々や高麗山に気を取られていたけれど、そのすぐ手前に大事なこのポンプ場があってその横を新幹線で通過していたことがわかりました。

 

 

しばらくそこに座って、水田地帯を通過する新幹線を何本か見届けてから歩き始めました。

 

 

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