小金がまわる 32 2万ポイントの行方

水の歴史を訪ねる散歩だと、ちょっと人里離れた場所に行く機会も増えました。

ずっと私一人しか乗っていないようなコミュニティバス無人駅でもPASMOが使えることが少しずつ増えてはきましたが、まだまだ現金で支払う地域も多い印象です。

最近訪ねたとある県では県庁所在地をはじめ、鉄道やバスはICカードが使えませんでした。

 

初めて行く場所に遠出をする計画を立てる時にバス路線の乗り方や料金、支払い方法は一応事前に調べるのですが、今回はさすがに大きな街だったので大丈夫だと思い込んで調べていませんでした。

まあ、「整理券を取って現金で支払う」という方法ですから慣れたものです。

でも生まれた時からICカード乗車券の世代には難易度が高いか、それとも旅の醍醐味でしょうか。

 

 

ICカードやポイントと無縁な生活もまだまだある*

 

 

2月末まで喧しく「2万ポイントがもらえる」宣伝があった時に、ニュースで「ポイントなんて使う機会がない地域や、使わないあるいは使えない世代」のニュースがひっそりと流れていました。

 

私自身も通販でたまにキャッシュレス決済を利用するだけなのと以前はへそくりのように楽しみにしていたスーパーのポイントカードが大手企業のものに変わったのを機にやめたので、「ポイント」を日常生活でどんな時に使いどんな時に使えないのかよく知らないのですが、あちこちを散歩しているとやはり日常生活では現金でのやりとりの比重が高い印象を受けますね。

 

総務省の「決済サービス一覧」を読んでみました。

電子マネー」「プリペイドカード」「QRコード」「クレジットカード」「デビットカード」の5種類があるようです。

 

電子マネー」には交通系ICカードもいくつかありましたが、この県のようにICカード乗車券が使われていなければ選択外ですね。

QRコード」では通信会社や「ゆうちょ」などありますが、マイナンバーカードの登録も通信インフラが整備されてスマホやパソコンなどを使える環境が必須条件ですから、「圏外」になりやすいような地域だとあまり意味もなさそうですね。

 

 

*デジタル化で2万ポイントの行方を把握できるのでは*

 

そもそも「なぜマイナンバーカードを作ると民間のポイントがもらえる仕組みなのか」 がよくわからないのですが、この一覧表を見ると全国各地のみなさんどうやってポイント会社を選び、そして今までポイントとは無縁の生活だった人もこのためにわざわさ新しくキャッシュレス決済会社に登録したのでしょうか。

 

地域の会社名もありましたが、やはりなんだか「大手企業」へと登録しそうな一覧表でした。

この「ポイント」は、企業のどのような利益として扱われるのでしょう。

 

夢のような技術で語られるマイナンバーカードですから、この2万ポイントがどのように登録されどこでどう使われて何に効果があったのか、反対に癒着や壮大なムダがないかとか、ポイントを使う地域と恩恵のない地域の温度差とかきちんと調べて公表して欲しいものですね。

 

「一律給付金などを素早く行えるように」も目的の一つだったのですから、どれくらい早く2万円を渡せるかという現金給付方法の「実証実験」にしたら、こうしたポイントとは無縁の生活にはとても恩恵があるでしょうし、国や自治体への「信用」も増したと思うのですけれど。

まあ、やはりお金で釣られるかのような政策にはうまい話はなさそうですけれどね。

 

 

*おまけ*

 

「もうじき支払日が来て手続きしないと支払額が上がるから、このメールを開いて読め」という怪しいメールや、知らない人からの着信歴が増えました。

先日は、「ETCの支払い方法が変わるから、今すぐ手続きしろ」というメールが来ました。

私、車も持っていないし、運転もしないのですけれど。

どこから私の電話番号やメールアドレスが広がるのでしょう。

 

 

 

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