あの日以来、ニュースで目にする政治家についてまずはWikipediaを読むようになりました。
今まで政治家一人一人の歩んできた道をあまりに知らず、過去のことは忘れてしまいやすく、知名度にかなり影響を受けていたことを反省しています。
さて、このところなぜ不自然なほど消費税の議論が避けられてしまうのだろうという疑問から、「政府の税制調査会」とはなんだろうという疑問につきあたりました。
私にはわからない経済の専門家が揃っているのかと思い、現在の会長名を検索してみました。
政治に疎くても、宮澤といえばさすがに宮澤喜一元首相を思い浮かべます。まあ、二世か三世であっても何か専門性が認められたのであれば、それはそれですからね。
「政策・主張」を読むと経済については書かれていなくて、「不祥事」に至っては何度も禊(みそぎ)を終えて復活したという印象ですが、税制調査会長というのはどのように選ばれるのだろうと思ったのですが、まさかこんな理由ではないですよね。
意図せず不祥事に巻き込まれることもあるでしょうし、自分が推した政策が社会を混乱させることもあるでしょうが、失敗が他の人の人生に大きな損失を与えたと思うと、普通ならいても立ってもいられないぐらい罪の意識に苛まれることでしょう。
ところが自分は政治家に相応しいと思い込んで何度も何度も息を吹き返し、出世の階段を登り詰めていくのはなぜだろうと不思議でした。
その人のWikipediaを読んでいたら、「閨閥」という言葉を初めて知りました。
元鉄道大臣小川平吉は曽祖父。小川は1903年(明治36年)に弁護士から代議士に転じ、激烈な対露強硬論をぶち上げた"国士"タイプの政治家で、実家への足掛かりは持たなかったが、特筆ものの閨閥を残した。衆議院議員を務めた宮澤裕、岸田正記は祖父。参議院議員、広島県知事、法務大臣を務めた宮澤弘の長男で、首相を務めた宮沢喜一は伯父にあたる。妻は日本航空社長を務めた柳田誠二郎の孫娘。自由民主党総裁(第27代)、内閣総理大臣(第100代)の岸田文雄は母方のいとこ。
閨閥、いつの時代の話かと思うほど古臭く感じたのですが、現代にもそれが生きているのですね。
これじゃあ、「黒を白に、白を黒に」と有耶無耶にせず、「なぜ黒になったか」を突き詰めていくことで安全性や正確性が保たれるように急激に変化している社会と、政治家の感覚がズレるのもあたり前かもしれませんね。
きっと「国民の生活の大変さ」がわからず、次から次へとこれじゃあないという政策が出されるのもこのあたり、消費税の議論が闇に葬られるのもこのあたりが理由だろうと、つじつまがあったのでした。
再発防止なら、やはり世襲や多選を防ぐシステムでしょうか。
*おまけ*
それにしても政治家の皆さんの家系をたどっていくのは、小説より奇なりですね。
これじゃあ「女性の自立」なんて言われてもすんなりとは受け止められない話ですし、同族の中でもヒエラルキーがあって、混沌としているのかもしれないですね。
いやあ、そんな世界からは自由になりたいものですけれど。
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