今まで聞き流してしまっていたのでしょうか、年も押し詰まると政治の世界は色々とニュースがありますね。
まるで歳末バーゲンセールのような気軽さで。
今年もまたありました。
「自民裏金議員、5人を起訴猶予 特捜部、65人一斉不起訴」(2024年12月26日、KYODO)
「敗戦により、農地解放、財閥の解体、そして教育の普及が進み、努力すれば報われる社会へ」と先人が築き、出稼ぎや移民とならずに、その土地で暮らしていける社会が実現したというのに、その利益を自分たちのものにしようとする人たちが手放さないシステムがまたできてしまっていた。
それなのに法では裁かれないという失望が、また一晩で数千のコメントに現れていました。
なかなか「正義」は報われないですね。
*国民にはポイントとかキャッシュレス、自分たちは「現金」*
同じ日にもっとガッカリさせるニュースが。
国民にはしょぼいポイントで囲い込み、キャッシュレスだデジタルだと兵糧攻めにするのに、選挙の応援に1人2000万とか禊に7億とか、どこかの金庫に現金があるのでしょうか。
引き出しに2000万とか入っているらしいですからね。
自民、裏金けじめ7億円超寄付へ 赤い羽根募金、不記載額に上乗せ
(2024年12月26日、KYODO)
自民党は、派閥裏金事件の「けじめ」として、赤い羽根募金共同募金で知られる社会福祉法人「中央共同募金会」に7億円を寄付する方針を固めた。27日に正式発表する。旧安倍派議員らの政治資金収支報告書の不記載総額に一定額を上乗せする。原資には政党交付金ではなく党費などの一般会計を充てる。関係者が26日、明らかにした。
党が2月にまとめた調査では、当時既に立件されていた議員ら3人を除き85人に不記載があり、総額は2018~22年の5年間で約5億7949万円だった。立件された3人分を合わせると約7億2千万円になる。
「裏金ではない。不記載だった」とか言い逃れしていたのに、その政治家個人の責任でもなく党費でポンと支払うのですからやはり党として後ろめたい何かがある、という意味でしょうか。
庶民が街頭で100円とかで小さな赤い羽根をもらうあの「善意」の共同募金を禊の機会にするなんて、なんとひどいことをするのでしょう。
お金に汚い人に対しては、信頼は大きく損なわれますからね。
政治の世界にリスクマネージメントは通用しないとわかった年の瀬でした。
*忘れないための記録*
朝日新聞DIGITALの「これまでに不起訴となった国会議員ら(敬称略)」がありました。
時々見返すことにしましょう。
<派閥側>
◆安倍派
下村博文(元職)、松野博一、西村康稔、塩谷立(元職)、高木毅(元職)、世耕弘成、萩生田光一、森喜朗(元職)
◆二階派
◆岸田派
◆茂木派
<議員側>
◆二階派
二階俊博(元職)、平沢勝栄、武田良太(元職)、林幹雄(元職)、福井照(元職)、宮内秀樹、衛藤晟一
◆安倍派
三ツ林裕己(元職)、山谷えり子、杉田水脈(元職)、大塚拓(元職)、※菅谷一郎(元職)、※築和生、丸川珠代(元職)、橋本聖子、小田原潔(元職)、※高木毅(元職)、※松野博一、※中根一幸(元職)、※宗清晃一(元職)、※堀井巌、※和田義明(元職)、※柴山昌彦、※羽生田俊、※中山泰秀(元職)、※馳浩(元職)、※岡田直樹、※宮本周司、※関芳弘、※衛藤征士郎(元職)
(※は26日に不起訴となった国会議員ら)
政治の世界では脛に傷を負うもの同士が庇い合いねじれながら、力を強めようとつながり合い、息を吹き返そうとしますからね。
一度手に入れた権力と利益は手放さない。
まるで国民の存在なんて気にしていなかのように、間違いも認めず謝りもしない、失敗に対して責任も取らない政治家の風潮を嘆いて始まった今年、少しは良くなるかなと期待していたのですが。
そういう人を生み出さないような社会へと、来年こそは少しでも変われると良いのですけれど。
*おまけ*
最初のニュースは「7億円越え」だったのが、翌日には「追加して8億円」になっていました。
子どもの頃から100円にしようかもう少し増やそうかと、ちょっと悩みながら募金箱に入れるのが歳末助け合いだったのに。
お金は怖いですね。
自民党の議員さんたちは、胸元にあの赤い羽根をどんな思いで刺すのでしょうね。
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