事実とは何か 128 国債を元本保証のない投機商品にしたいのかな?

NISAに国債を入れるというつじつまの合わない国会での質問ですが、とりあえず今後のために記録しておきましょう。

こういう一般庶民にはわからない記事が案外と重要だと最近はちょっと閃くことがあります。

とりわけ最近の社会のように株やら先物取引といった投機が主流の経済だと、気がついた時には国民がイメージする「政治」や「市場」では対応できないですからね。

 

この記事も「マーケットからのシグナル」とかインサイダーといった言葉が飛び交う金融「市場」「機を見るに敏、時代を先取りしている」つもりの人向けの「サイン」ではないかとちょっと勘ぐりながら、この行間を読めるように精進することにしましょう。

 

 

『なぜ国債はNISA対象外?』『証券会社の手数料確保のため?』『背景にアベノミクス?』国会で片山財務大臣に質問

(2026年6月8日、ABEMA TIMES)

 

 8日、参議院決算委員会において、国民民主党の原田秀一議員が片山さつき財務・金融担当大臣に「国債をNISA対象外にした理由について質問した。

 原田議員は、長らく続いたデフレとゼロ金利時代が完全に終わり「金利のある世界」へ明確に移行する中、10年物国債の利回りが2.7%へ急上昇するなど、国債が大幅な価格変動リスクを伴う本格的な投資商品になっていると指摘。日本のNISA(少額投資非課税制度)のモデルとなった「ISA」や米国、カナダなどの主要国では自国国債の直接保有が認められ非課税となっている事実を挙げ、日本で対象外とされた理由を質した。

 これに対し片山大臣は、英国のISAは国民の貯蓄率の向上を目的とするため幅広い商品が対象である一方、日本のNISAは「国民の投資への関心を高め、貯蓄から投資への流れを促進すること」を目的とし、上場株式等の軽減税率廃止と同時に導入された経緯があると説明した。

 さらに原田議員は、平成25年度の税制改正要望である金融庁自身がNISAの対象に公社債を含めるよう明確に要望していた経緯に触れ、アベノミクス下で個人資産を株式市場へ集中誘導する政治的判断があったのではないかと推測し政府の認識を求めた。片山大臣は金融庁の当初要望は事実と認めつつも、当時の税制改正大綱により経済成長に必要な成長資金の供給拡大等を目的に上場株式等を対象とすることが決定された経緯を説明。その後は国債への対象拡大の要望は出していないとした。

 また、政府がこれまで「国債は元本保証であり制度の趣旨になじまない」と説明してきたことに対し、原田議員は今日の金利環境下では整合しえないと反論した。多くの人が国債を満期まで持たずに中途売却している現状を踏まえ、金利変動で多額の売却益や深刻な売却損を被る実態から、「預金のような元本保証の商品ではなく、投資商品そのものだ」と主張した。さらに、国債の直接保有は不可ながら、手数料の発生する投資信託は購入可能である現状について、「証券会社の手数料確保のために国債の直接保有を禁止しているのではないかと勘繰ってしまうほどだ」と制度上の不整合を指摘した。片山大臣は、満期保有や個人向け国債の途中解約では元本割れが生じないため「貯蓄性の商品」として対象外に分類していると回答。投資信託は基準価格が常に変動し元本が保証されないため、国債とは相違があり不整合とは言えないとの見解を示した。

 続いて原田議員は、イタリア政府が税制優遇等で個人向け新型国債を投入し、家計の国債保有比率を7.9%から14.4%へ増加させた事例を紹介。日本の家計金融資産における国債保有率は1.4%と低く、1140兆円もの個人マネーが預金に眠っているとし、NISA組み入れによる金利低下効果で国の利払い費が減少し一般会計上プラスになると試算を求めた。片山大臣は、国債の個人保有拡大は発行体としても望ましいとしつつも、日本の家計におけるリスク性資産の割合は24%と米国(57%)に比べまだ低く、「貯蓄から投資への流れは引き続き後押しすべきだ」として、国債自体をNISAの対象とすることは考えていないとした。ただ、8年度の税制改正で主に公社債に投資する投資信託の要件を緩和し、資金流入を助けていると言及した

 最後に原田議員は、現在のNISAが米国株式ファンド等へ過度な資金偏重を見せているリスクを指摘。真の分散投資には株式というリスク資産と債権という安定資産の組み合わせが不可欠であり、シニア層にリスクの高い株式投資か金利のない預金かの二者一択を迫る制度は不親切だとし、金利のある世界に応じた前向きな検討の開始を強く要望して質問を終えた。

(強調は引用者による)

 

何度読んでもよくわからないのは専門的な知識がないからだけでなく、「主語」があいまいだからかもしれません。

金利変動で多額の売却益や深刻な売却損を被る実態から、『預金のような元本保証の商品ではなく、投資商品そのものだ』と主張した」に続く、「国債の直接保有は不可ながら、手数料の発生する投資信託は購入可能である現状」の強調部分です。

 

国民は誰でも一万円から個人国債を購入可能ですから、この主語は国民個人ではなさそうですね。

 

 

*「金利変動で多額の売却益や深刻な売却損を被る実態」とは*

 

数年前に初めて国債を購入したのは、銀行にお金を預けるのがペナルティかと思う手数料とこれから年金生活になるのにその1ヶ月分ぐらいが消費税として取られることになんとかしなければと思ったからでした。

 

ところが同じ頃、「金利のある世界」へ変化し始めたので定期預金だけでなく普通預金の利子まで国債の利子とあまり変わらなくなるほど上昇しました。

まあ、リスクを負ってまで儲けるためではないし、自分のお金が公共債として社会に使ってもらえればそれでいいかと思っていましたが、あっという間に数年前に購入した時に比べて利率が10倍近くになり、一度だけ途中売却して買い替えました。

インフレで消費税も上がっていますからね。

 

同じように、低金利時代に国債を購入した人たちが一気に買い替えたのでしょうか。

利子には税金もかかりますし、満期を待たずに買い替えれば中途換金調整額が差し引かれますが、それでも「元本保証」と「リスク商品ではない」というのは安定感がありますね。

私の場合は固定国債ですが、変動利率10年の場合でも最低利率の保証があります。

 

ですから議員の「預金のような元本保証の商品ではない」は何を言っているのか分かりませんが、もしかしたら国債を扱っている金融企業側の反応でしょうか。

金融経済や株主経済の人たちは、コツコツ地道に貯蓄してみんなで共に豊かになろうなんて嫌いそうですからね。

 

*「金利のある世界に応じた前向きな検討」ってなんだろう*

 

 

「シニア層にリスクの高い株式投資か金利のない預金かの二者択一を迫る制度は不親切」は何を言っているのだろう。

だから「金利のある国債」という第三の選択があり、さらにもう少し「金利のある世界に応じた」ものを購入したければ「変動10年」にすれば良いのですから。

それに預金の金利だって、また80年代ぐらいに戻る可能性もあるかもしれないじゃないですか。

 

たまに「今月の国債の利率」を見てみるのですが、毎月かなり変動がありますね。

それに合わせて一喜一憂して買い替えようなんて手続きの方が大変ですし、ギャンブラーでもないし、消費税分を無くしてくれたらもっと生活に余裕が出て心穏やかに生きていけそうですけれど。

 

一見、国民の資産がアメリカに流れているのを心配しているような質問ですが、もしかしたら国債を餌にしてNISAというリスク商品を広げたいと虎視眈々と狙っている人たちがいるのだろうか、だから「主語」がうやむやなのでは。

そんな妄想をしました。

さて、この国会質疑の行方は何処へ。

 

 

*おまけ*

あと何回国債を購入するかわからないのですが、銀行の国債の窓口に「75歳以上の方はご家族の同伴が必要です」とありました。

なんだかなあ。一生ものの国債とか作ってくれたらいいのに。

そして金利とか株価で一喜一憂しなくて済む本当の平和な社会に。

 

 

 

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