低気圧や台風の後に水辺を散歩すると、大量の木やゴミが流れ着いてる様子を見ることがあります。
先月の梅雨前線の停滞でも、瀬戸内海のニュースがありました。
瀬戸内海 大量の流木など漂流 回収続く 大雨影響
(2020年7月28日、NHK NEWS WEB)
愛媛県沖の瀬戸内海では、今月の大雨の影響で、大量の流木などが漂流していて、国土交通省が回収作業を続けています。
愛媛県では、今月の大雨で、重信川や肱川などの流域からも大量の流木やペットボトルなどが瀬戸内海へと流れ出し、漂流しています。
このままでは、船の航行に影響が出るおそれがあるため、国土交通省では、専用の船で回収作業を続けています。
松山市にある松山港の大可賀壁では28日も、10キロほど沖合の海域で回収された流木などがクレーンで船からトラックに積み込まれていました。
国土交通省松山港湾・空港整備事務所によりますと、管轄する瀬戸内海西部の伊予灘と斎灘で今月に入って、27日までに回収されたのは10トントラックおよそ100台分に当たる680立法メートルほどと、すでに昨年度1年間に回収された量を上回っているということです。
松山港港湾・空港整備事務所の篠原守昌副署長は「長雨の影響で皮から流れてくる漂流物の量が非常に多くなっている。市民にも、これ以上漂流するペットボトルなどを増やさないよう協力をお願いしたい」と話していました。
数日もすると、川も何事もなかったように流木やゴミが片付けられています。
あちこちを散歩をしていても、本当に日本の水辺はゴミが少なくなったと感動するのですが、最後は海へに書いたように、水路から海まで社会生活基盤が綿密に計画されて維持されていることがすごいことだと思います。
問題は、なかなかそういう状況を知る機会がないことかもしれません。
水害の後は、浸水被害に遭われた家から出る生活ゴミの山がニュースになって、あんなにゴミが出るものかと驚きます。
それに対して、こうした水辺の漂着ゴミの実態も毎回、どれくらいの量で、何が漂着したか、誰がそれに対応しているのかについて考える機会があれば、自分の生活とつなげて考える人も増えるかもしれませんね。
海へとゴミを流さないためには、個人の意識だけでなく、ゴミを捨てる場所や方法というシステムにも改善の余地があるのではないかと思うのですが、国境をこえてゴミは流れ着いてくるし、複雑そうです。
ゴミの問題も理想論的な、あるいは価値観に基づく話のほうが、なんだか解決に協力したような気になりやすいのもやっかいですね。
正しさを書く方が簡単ですし、人の心をつかみやすいですからね。
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