シュールな光景 18 罪を償うというのはどういうことだろう

そういえばわいせつ罪って具体的に何をさしていて、その刑罰はどの程度なのだろうと案外と知らないものです。

検索したらWikipediaのまとめはなくて、コトバンクを読んでみましたが、いまひとつわかりにくい内容でした。

 

具体例を挙げて解説している弁護士事務所のサイトに目を通してみました。

たとえば、こんな感じです。

Q.    自転車に乗り、公道を歩いている女性とすれ違いざま、その女性の胸やお尻を触り、そのまま走り去った場合、どのような犯罪になりますか?

 

都道府県の迷惑防止条例違反となります。立ち止まって執拗に胸やお尻を触った場合は強制わいせつ罪(6ヶ月〜10年)の懲役となります。 

 

「すれ違いざまに触る」と迷惑防止条例違反で、「執拗に触る」と強制わいせつということは、私の場合迷惑防止条例違反のようですね。触られた側にしたら回数の問題ではないので、ちょっと納得いかない境界ですね。

 

Q.  逮捕されることはありますか?

 

はい、触った後に逃げていますので、逮捕・勾留される可能性が高くなります。

 

Q.  最終的にはどのような刑事処分になるのでしょうか?

 

前科前歴がない場合は、被害者の方と示談をすれば不起訴処分。示談をしなければ略式請求され罰金となる可能性が高いです。ただ、初犯者であっても、自転車で走りながら、複数の女性の胸やお尻を次々に触った場合は、公判請求されることもあります。 

 

いくつか見た限りではこういう弁護士さんのサイトは犯罪を犯した人向けのものが多く、「罪に問われますか」と怯えたような相談と「どうしたら処罰が軽くすむか」のアドバイスのようです。

 

たとえば、こんな感じ。

ご説明の通り、わいせつに関する犯罪は多くあります。特に男性に言えますが、思春期以降は性的興味と欲求が生まれてくるものです。これは、自然なことですし、健全な事です。

ただ、どこかで基準を超えてしまい、被害者を出してしまったり(性的自由に関する罪)、公序良俗を乱してしまった(性的感情に関する罪)場合、犯罪として逮捕されてしまいます。

「犯罪とは思わなかった」「欲求を抑えられなかった」「金儲けのためにやった」「冤罪だ」、理由はさまざまあると思いますが、万が一逮捕されてしまった・身近で逮捕者が出てしまった場合は適切な対処方法を取るようにしてください。 

(刑事事件弁護士ナビ)

 

「適切な対処方法」として「顔見知りの場合、示談も検討する」と提示されていました。

 

一方、性犯罪は再犯率も高いということが書かれています。

また、性犯罪は再犯率も高くなっています。どうしても制欲を抑えきれず、犯罪に手を染めてしまう人も少なからずいます。そのような方は、罰則で制御しようとしてもなかなかうまく行きません。

長い間いた刑務所を出ても、数ヶ月で事件を起こしてしまう、再び刑務所に戻ってくる人もいます。今まで、そのような人は刑務所で隔離するしか方法がないとされていましたが、そうなればその人の人生は再起不可能です。

 

「罪に問われますか」としか思わないような人に、それは罪だと理解させることは途方もなく難しいことなのでしょうか。

 

 

「被害にあった時」で検索するとほとんど弁護士サイトがなくて、あっても示談の方法が解説されていたり、なんだかなあという感じ。

 

たしかに冤罪は防がないといけないので相談先は必要だと思いますが、なんだか「罪を軽くする方法」が先に見えてしまって、まだまだ30年前とたいして変わっていなさそうですね。

 

 

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