こんな地図があるといいな 7 山の名前がわかる

浦佐駅のあたりから、こんどは魚野川だけでなくその向こうに見える険しい岩肌の山を眺めつづけました。

夕陽の中、手前の美しく穏やかな水田風景とは対照的な厳しさを感じる山が、少しずつ姿を変えながら車窓の後方へと見えなくなるまで追い続けました。

 

昨年6月に、信濃川大河津資料館を訪ねた時に、遠くに見える山々のパノラマ写真があり、「ああ、あれが八海山」と初めて知ったのですが、帰路の新幹線で近づいた時には雲が出て見えませんでした。

八海山の名前を知ったのは80年代初めの頃で、越乃寒梅とともに当時、日本酒ブームで高級なお酒としてでした。

どこにあるのか、どんな形の山なのかも、ずっと知らないままでした。

 

*写真や絵だけでは山の名前を覚えられない*

 

一昨年あたりからあちこちと訪ね歩くようになり、川の名前とその風景はだいぶ覚えました。もちろん川は長いのですが、なんとなくそれぞれの川の雰囲気を覚えられました。

ところが、山の名前はいっこうにわからなくて、阿武隈山地磐梯山あるいは大山比叡山や伊吹山など、有名な山々を間近で見たものの、あとでどんな山だったのか特徴をつかめないままです。

 

そんな時に書店で、「鳥瞰図で楽しむ日本百名山」(成美堂出版、2019年8月)を見つけました。表紙に「最新情報満載の大迫力イラストでマップとわかりやすい解説、コースガイドもついて百名山が一冊でわかる」とあるとおり、絵と写真で山の形の特徴と、ふもとの町との位置関係などが示されています。

 

よし、これさえあれば、これからは山の名前も覚えられるだろうと購入し、時々眺めています。

 

ところが、先日、立山連峰海側から、そして列車の車窓から眺めたのですが、帰宅してから見ても、記憶の中の山とこの本の絵がつながらず、山の姿を覚えるのは本当に大変です。

 

冒頭の八海山も、帰宅してから本を開いて、「たぶん、あれが八海山」と自信がないままでした。

山に登る方々は、どうやって山の形と位置関係を覚えられるのでしょうね。

 

そういえば、小学生か中学生ごろに持っていた地図には、▲マークと山の名前が記載されていた記憶があるのですが、MaciPhoneのマップにはそれがありません。

川の名前はかなり小さな河川でも記載されているのですが。

 

クリックすると、山の名前がわかる。

通過する時に見える山の名前がわかる。

そんな地図が欲しいなあと、切実に思うようになりました。

 

 

 

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