散歩をする 348 ただひたすら川と海を見に〜岩手・青森編〜

長良川河口堰と弥富を訪ねたその数日後、10月終わり頃に今度は東北への遠出を決行しました。

 

各地の天候を眺めていると、11月に入ると急に冬が近づいてきそうです。寒さがちょっと苦手なことと、あまり本格的な冬用の服や靴を持っていないので、行くなら今だという理由での「決行」です。

 

2年半前に初めて秋田新幹線に乗って八郎潟を訪ねました。それまで東北は遠いいなと感じていたのに、早朝に家を出て午前10時半には秋田駅につきました。

「こんなに近いのか」と思いました。地図でみれば、たしかに岡山へ行くのと同じぐらいの距離ですからね。

ここからは、東北のあちこちを訪ねてみたいという気持ちが強くなりました。

2019年の秋には台風19号の被害で、茨城、福島、山形そして新潟を訪ねる計画が一旦キャンセルになったのですが、数日後には出かけることができました。

 

山形県の最上川や、東北新幹線の車窓から見えた阿武隈川や北上川のように長い川が南北に流れていて、なんども列車がそのうえを越えていくことが印象に残りました。

川のそばには落ち着いた街や田畑が広がっています。

 

川とともにどのような歴史があったのでしょう。

 

そして何度か東北新幹線に乗り地図を眺めているうちに、「日本列島の背骨は高い山々が連なっている部分」だと思っていたことが違っていたのではないかと思うようになりました。

気象についていえば、確かに中央の山脈に風がぶつかって日本海側と太平洋側の気候が大きく変わるのかもしれません。

 

ただ、もう少しじっくりと地図を眺めていると、内陸部に大きな川が流れてその周囲に街ができ、山を隔てた海沿いに街があることが見えてきました。

震災の時に初めて耳にした浜通りの意味が、少しずつ地形とつながっていきました。

 

昨年10月には、石巻市の旧北上川の河口を訪ねることができました。

2019年に北上川と旧北上川に分かれる柳津を訪ねてからずっと楽しみにしていた、北上川のはじまりを見に行く計画を実行しようと思いました。

 

それならば三陸鉄道も乗って、リアス式海岸の地域の風景を見てみたい。

 

東北新幹線でJR一ノ関駅で乗り換え美しい風景の大船渡線で気仙沼駅まで行き、そこからBRT(バス・ラピッド・トランジット)で盛(さかり)駅まで行き、そこから三陸鉄道に乗る。

三陸鉄道宮古駅で下車し、宮古駅からはJR山田線で内陸部の盛岡駅まで行き、この日は盛岡で一泊。

2日目は、早朝の盛岡市内を歩いて北上川公園を訪ね、そのあと念願のIGRいわて銀河鉄道北上川に沿って車窓の風景をみて、御堂駅奥中山高原駅の途中で小さな北上川が忽然と地図から消えるその場所を見る。そして分水嶺を越えて今度は馬淵川沿いの風景を見て、二戸駅で途中下車して馬淵川公園を訪ね、八戸駅で下車。八戸駅から本八戸駅までは馬淵川沿いに歩き、本八戸で一泊。

3日目は本八戸駅の近くの水路や馬淵大堰を訪ねた後、JR八戸線久慈駅まで行き、久慈川のそばを歩いた後、再び三陸鉄道で釜石駅まで海岸沿いを眺めて、釜石駅から新花巻駅まで釜石線に乗ってまた内陸部に戻り、そして東北新幹線で帰宅する。

 

ガイドブックを読むこともなく地図を見ているだけで、ただただ川と海をながめることが目的の散歩の計画ができました。

 

そしてそれぞれの地域の水田はどんな感じなのだろうということと、地図で見ると住所が「地割」という数字で表記されている場所が多いのですが、どんな風景なのだろう。

ずっと気になっていた車窓の風景を見に行きました。

 

 

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