散歩をする 349 晩秋の東北の風景をながめる

7月と9月に武蔵水路見沼溜井を歩いたときに、何本も東北新幹線秋田新幹線山形新幹線が通過していくのを見て、今回の散歩へと背中を押されました。

東海道・山陽新幹線の白に青線の車体も美しいのですが、東北新幹線もそれぞれ美しいですね。

 

10月下旬、日の出時間が5時50分台とまだ真っ暗な中、家を5時前に出ました。

渋谷駅の山手線の線路を付け替えるために2日間運休するという、歴史的な日の直後でした。

昨年末に「路盤天端」「砕石天」と手書きのテープが貼られて以来、少しずつまた線路沿いの風景が変化し、少し前からはいよいよ山手線内回りの線路を埼京線よりに移動して、狭かった山手線のホームが拡張される準備ができていました。

線路の移動の様子をニュースで伝えていましたが、機械ではなく人力でした。あの現場にいらっしゃった方々にはどんな生活があり、どんな仕事への思いがあるのでしょう。

 

何事もなかったかのように内回りの山手線がいつも通りに走り、恵比寿寄りのホームは倍の幅に拡張されていました。

 

これからあちこちの川沿いと海沿いの鉄道に乗る日の朝にふさわしい、しんみりとした感動です。

 

 

*やまびこに乗って、一ノ関駅まで*

 

東京駅を6時4分に出発するやまびこ51号に乗りました。この緑色の車体も水田地帯や山々、そして雪に映える美しい色ですね。

 

予約をした時には指定席の窓席がいっぱいで、なんとグリーン車しかなく、奮発してグリーン車を予約しました。車窓の風景を見ることができなければ意味がない散歩ですからね。

駅でその理由がわかりました。たくさん乗車するというよりは、やまびこは一車両しか指定席がないようでした。

 

「会話をしながらの飲食はおやめください」「飲酒をしながらの会話は声が大きくなるのでおやめください」と「Do not」のアナウンスになっていました。

喋る時にはつばが飛ぶのを防ぐという基本的なことがなかなか社会に受け入れられず、やんわりとしか注意できなかったのでここまでくるのはほんと長かったですね。

 

そんなことを思い返しているうちに新幹線は静かに出発し、また車窓の風景に集中しました。

宇都宮のあたりまでは残念ながら線路沿いにガードがあるので、あまり風景は見えません。

1990年代に宇都宮まで新幹線に乗った時には、まだ2階建の車両を利用した記憶があります。今よりはもっと水田地帯が広がっていたような記憶ですが、近い将来の市街地化を見越して高い防御壁が作られていたのでしょうか。

 

GPSをオンにして、iPhoneの地図と見比べながら一つの川も見落とさないぐらいの集中力で風景を眺めました。

田川、水田、宇都宮を流れる

宇都宮、水田、土起こし

鬼怒川との間に丘陵、鬼怒川、低い堤防、水田続く、美しい

箒川、水路と朝霧

那珂川のあたり複雑な地形

余笹川、県境を越えて谷津田

阿武隈川高橋川阿武隈川支流、

美しい、ひこばえも黄色、穏やかな棚田、安積、朝霧

この辺りまでは青空の快晴で、朝霧がたなびく程度でした。

 

郡山、霧の阿武隈川!、市内も真っ白

郡山駅、ホームに海苔弁、

すぐに棚田、疎水、阿武隈川のそば、2年前の浸水した場所、またしばらく朝霧

東北本線との交差、福島手前までトンネル、福島晴れ!紅葉

阿武隈川美しい、荒川護岸工事終了

一度歩いた水路や道を思い出す

松川、長川、美しい

福島出るとまた朝霧、桑折の先、真っ白

長いトンネル、県境、宮城へ

震災から10年

亘理から岩沼、一瞬ひらけてみえた

仙台、晴れ!またしても通過

名取川広瀬川、美しい、七北田川、乗り換え案内、懐かしい路線名!

仙台駅ホーム、長い乗車列

仙台の前後、新幹線曲がる、仙台でてすぐ水田、新幹線車両基地

トンネルの合間、朝霧

古川手前、広い水田!、出来川、堤防高い

古川、こまち通過待ち、陸羽東線

江合川、ゆったり美しい、水田地帯、溜池、くりこま高原手前、もや、空は青空

水田地帯、美しい水路!

迫川、青空、いよいよ北上川

 

高校生まで暮らした地域も目の前がみえなくなるような霧がよく出ていましたが、夏の風物詩だった記憶です。

東北では、地域によっては晩秋の朝に朝霧が出るのですね。

それにしても郡山駅の「海苔弁」、一気にお腹がすきました。

 

仙台を通過すること5回目になってしまい、「またしても通過」のメモです。

その仙台の新幹線ホームに人がたくさん並んでいるのを見て、昨年のガラガラだった様子から日常が戻りつつあることを感じました。

 

2時間20分の車窓の旅は終わり、8時35分に一ノ関駅に到着しました。

気温は11度で、都内の朝の気温と同じくらいでしたから、まだ寒さを感じません。

 

*懐かしい大船渡線気仙沼駅まで*

 

2年前に大船渡線に乗ったのは気仙沼駅から一ノ関行きで、今回はその逆の方向です。

一ノ関駅には駅員さん手書きの散策マップがありました。散歩をしていると距離だけでなく「歩いてどれくらいかかるか」という情報が欲しいことが多いのですが、「徒歩での移動時間」「観光の目的時間」が書き込まれていました。

一ノ関も素通りすること2回になってしまいましたが、いつか歩いてみようと思います。

 

一ノ関駅のホームの上にある行先表示のランプは、まだ「盛方」になっていました。

あの日以来、列車の終点は「気仙沼」になってしまったのですけれど。

 

平日でしたが、2輌の大船渡線には観光客のような人たちがけっこう乗っていました。

近くに座った人たちがマスクを外しおしゃべりを始めたので、せっかくとった窓席でしたが、そっと立って車両を変えたら別世界の静けさで正解でした。

そんなもやもやの感情も、出発すると気仙沼までの風景に引き込まれて行きました。

水田、小雨、霧、美しい家、沢、ひこばえが緑、黒瓦、蔵

水菜に似た野菜、

北上川、水面静か

トンネル過ぎたら晴れ、陸中門崎、駅前の古い家美しい、ここから北へとまわる

山肌に家、ぎっしりではない、黒い屋根、お寺、美しい、小さな家を越えてまた一軒、斜面が急、蔵、屋根の模様、野菊

砂鉄川、赤い橋、セメント工場、石と賢治のミュージアム陸中松川

川清流! 

猊鼻(げいび)渓に到着し、車内はほぼ地元の乗客の雰囲気になりました。

 

ブータンのような家

徐行しながら高い場所を通過、小さな水田、どんな暮らしがあるのだろう

砂鉄川、美しい、摺沢ちょっとした街、ここもまだ一ノ関

蔵、黒い屋根、水田

川を離れて山あいへ、小さな川で水田

どこまでも道路が整備されている

稲穂が残っている、

大船渡線美しい!あの日最初に目にしたのが大船渡

東へぐいと曲がる、千厩(せんまや)の美しい家、天日干し

ほどよい乗車人数

矢越、白鷺

根室山、新月の前、川、白鷺、棚田が美しい

 

根室山を越えると、もうじき気仙沼駅です。

大船渡線の沿線の風景は、何度も見たくなるほど私の中では好きなルートになりました。

 

10時34分、気仙沼駅に到着。

前回の真夏の風景とは違って、紅葉が始まった山が青空に映えていました。

 

早朝からすでに4時間ほど風景を眺め続けましたが、まだまだこれからです。

 

 

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