生活のあれこれ 24 昼下がりの生ビール

泳いでいる時に何を考えているかというと「このあと何を食べようか、何を飲もうか」ということです。

 

先日は窓の外に真っ青な夏空を見ながら泳いでいたので、「生ビールを飲みたい」となりました。

 

週末には午後もずっと開いているお店があります。午後3時ならちょうどお客さんが少ない時間のはず。

時々そんな衝動があるのですが、お店の前に行くと「ビールと料理で二日分の食費ぐらいになりそう」と、やはり気分が変わってスーパーへ向きを変えるのでした。

 

この日はなんだか夏空に誘われました。

そしてマスクもしていない見ず知らずの人と至近距離で列車内にいるのはちょっと考えてしまうので、慎重に6月は遠出をしない予定なので、その分エイっと贅沢をしよう。

 

ラッキーなことにお客さんは誰もいません。

久しぶりの生ビールにお気に入りの干し豆腐のあえ物を頼み、なんだか気が大きくなって大好きな料理をテイクアウトすることにしました。

最近、残業代も入ったから頑張って仕事をした自分のために使おうとか、まあ庶民は2~3000円を出すにもあれこれ口実を考える生活ですからね。

 

 

この昼下がりのビールはなんて美味しいのでしょう。

開け放たれたドアの外に見慣れた商店街の通りなのですが、ニッパ椰子で建てられた東家の中でずっと波の音を聞いていたような気分になってきました。

 

ふと、誰かのいびきが聞こえてきました。お客さんが少ない間に昼寝をしているスタッフのようです。

いつも中国語が店内に飛び交っているお店ですから、ほんとうに東南アジアで暮らしていた時の気分になりました。

 

当時は「暑い国の人は働かないから貧しい」という偏見を少しひきずっていましたが、実際に暮らすとあの暑さの中での労働は過酷だし、何より働いても働いても貧しくなる別の理由があることがわかりました。

そして私の人生もまた、それなりに重い責任を負って休みも少ない仕事で働き続けてきたのに富は手に入らない人生でした。

まさか食品を買うたびに100円とか200円といった消費税、そして生活に必要なちょっと質の良いものを買うと千円2千円といった消費税にびびる生活になるとは。

 

まあでも魑魅魍魎にはおびえることなく、こんな昼下がりのぼっとした時間が幸せだと思えることは良い人生だったと思うことにしましょうか。

 

そして生ビールや遠出のためのお金をまたコツコツと貯めることにしましょう。

 

 

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