日本型雇用システムは遅れているとかさんざんあおられて、結局は経験量よりもどれだけ口が達者か、どれだけ自分をアピールするのに長けているか、そして雇用側はどれだけ安く雇用できるかがまかり通ってしまったような30年でした。
医療職は国立や公立系をのぞけば、元々、数年ぐらいで勤務先を変える流動性がある仕事でしたが、経験年数などでそれなりに評価されていました。
ところがその安定した流れを変えたのが医療分野の労働派遣解禁で、医療職の「労働市場」を扱う会社が出てきたことでした。
メリットもあったのかもしれませんが、同じ地域をぐるぐると短期で離職する労働力が回っているだけで、時間をかけて専門職を育てるという仕組みを作りにくくなった印象です。
30年ほど前に比べると驚異的に医療機器や処置や医薬品が増えて、驚異的に正確な判断や技術が求められているのにその適正な経験や技術に見合う賃金とは、そして過酷な労働に見合った賃金とはという視点が置き去りにされてしまったのではないかと思えてきました。
それでも、なんとか時代に追いついて気力も体力も切らさないようにと働き続けてきましたが、さすがに疲れました。
本当ならもう定年退職していたはずなのに年金が65歳支給に先送りになり、それもまた75歳とか言い始める人がいる時代です。
いつまでどんな状況で生きるかわからないけれど死ぬまで生活が続くのに、一介の政治家の思い付きで簡単に制度が変わる怖い時代なので、働けるうちは働くしかなさそうです。
50代初めの頃は65歳まで働くことも平気そうに思えたのですが、やはり体力気力ともに落ちていくのが人間ですからね。
*政治家とか経済界とかのつじつまの合わなさ*
街の中を見ても暑い中、「高齢者は熱中症に注意」といわれているのに私よりヒト世代上の方達が外で働き続けそして意識不明で搬送というニュースに、「(高齢者虐待だ)」と言いたくなるこの頃。
2ヶ月ほど続く暑さに考える気力もなくなりそうな中で、ふと思いました。
なぜ政治家の皆さんとか官僚の皆さんは相変わらず「雇用の多様化・流動化」の流れではなく「日本型の長期雇用」を死守しているのだろう。
優秀なら、どんどんと「家業」以外の他の仕事に挑戦されたらよいのに。そうしたら日本型の政治システムも一新されて「グローバル化とかデジタル化」の世界の流れにのるでしょうに。
右か左かのイデオロギー闘争のように見せて、本当は失業したくない、人に影響を与える政治の権力は欲しいあたりが動機でしょうか。
そりゃあ、国民の生活なんて見えないですよね。
まあ、暑さで頭が朦朧としていますからね。難しいことは考えないようにしましょう。
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あの日(2022年7月8日)から考えたことのまとめはこちら。