記録のあれこれ 148 唯一の「交通系ICカードに対応した鉄道・バスが存在しない」県

海城から瀬戸内海を眺めてから高松駅に戻りました。徳島行きの特急に乗る前に駅構内のトイレに寄ったところ、大きい駅でも女性用トイレは3つしかなくて数人並んでいます。長居をされたら困るなと思いましたが、なんとか列車に間に合いました。

尾籠な話ですみません。でもあちこちを散歩するのに トイレの話は大事な情報ですからね。

 

11時10分のうずしお11号に乗りました。新型のディーゼル車のようでした。走り出してすぐに水田地帯が見えましたが、窓が閉め切られていてもふとあの知多半島のため池の多い地域を思い出す香りが感じられました。

悪石地形の低い丘陵の間を走り、時々水量の少ない小さな川が見えるくらいです。ふと開けて小豆島が見えました。

海と田畑の風景が繰り返されながら讃岐相生駅を過ぎると、本当の山あいに入り県境を越えていよいよ徳島県です。

 

と、ここで足元を見たら充電ができる車両であることに気づきました。新幹線でもまだ全席充電可能ではないこともあるので、てっきり特急には電源はないはずと思い込んでいました。これから何時間か歩くために慌てて充電を始めました。

 

列車が下り始めると旧吉野川沿いの地域が見えてきました。桜とカキツバタと、灰色の屋根に白っぽい土。美しい風景です。

池谷駅のあたりで南へと向きを変えると、あの見てみたかった水田地帯が車窓に広がり、どうやら蓮田のようです。

吉野川を渡りそして美しい大きな吉野川を渡り、東へと向きを変えて12時16分に徳島駅に着きました。

 

 

*四半世紀ぶりの徳島駅

 

鳴門線徳島線そしてこれから乗る牟岐(むぎ)線のディーゼルカーが停まっていて、ホームや構内はちょっと昔懐かしい雰囲気です。

ここまで乗ってきた切符は最終日に阿波池田方面へと乗車する連続切符なので一旦改札を出ようとしたところ、有人改札のみでした。自動改札でもなくまたICカードが使えないようで、牟岐線の乗車券を購入しました。

 

検索したら、「唯一の『交通系ICカードに対応した鉄道・バスが事実上存在しない都道府県』は・・・」(goo blog、2022年2月7日)にこんなことが書かれていました。

2022年が始まった時点では、「交通系ICカードに対応した鉄道・バスが存在しない都道府県」は秋田県徳島県のみでした。

(中略)

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しかし、上記ブログで書いた通り、3月26日から秋田市内の路線バスにJR東日本の地域連携ICカード「AkiCA(アキカ)」が導入され、残るは徳島県のみとなりました。

JR四国香川県意外ではICカードに対応しておらず、最大のバス会社である徳島バスは費用面からICカードを導入する予定はありません。

 

徳島駅のちょっと国鉄っぽい雰囲気のホームから有人改札を出た時には、駅舎は鄙びた建物だろうかと思ったのですが、一歩外に出ると大きな駅ビルでした。

 

 

1990年代後半に木頭村を訪ねたときに、どうやって徳島まで行ったのか全く記憶がありません。

ただかすかにある記憶では、徳島駅周辺に大きな棕櫚の木があったような気がしていました。

 

駅ビルの前は広いロータリーが整備されていて、記憶通り見上げるような棕櫚の木が何本もありました。

駅周辺はさすがに県庁所在地だけあって整然とした大都市の街並みでしたから、一歩改札を入る時のギャップに四半世紀の時の流れを感じました。

 

私はこのままでいいのになあと思ったのですが、ここで生活されている方々にはさまざまな思いがあることでしょう。

 

ということで、全国で唯一交通系ICカードがない2023年4月現在の徳島県を経験した記録でした。

 

 

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