先週、2月の下旬に入って、水道水が今までよりも温かく感じられるようになりました。
春が近づくことは、光の明るさでも感じるのですが、1月はまだまだ寒さが厳しいですね。
2月下旬も朝の冷え込みはまだまだ真冬という感じなのですが、毎年、この水道の温度の変化も春到来を感じさせることのひとつです。
そういえば、先週、父の面会に行く時にも車窓から見えた土手に緑の部分が増えていました。
その前の週は、まだ一面の枯れ草だったのに、たった一週間で大きな変化に驚くのもこの季節ですね。
水ぬるみ春が来るとともに、この時期にもう一つ「水」を思い起こさせることがあります。
それが、奈良の二月堂のお水取りという行事です。
40年ぐらい前、私が子どもだった頃に住んでいた地域の冬は、家のつくりや限られた暖房設備のためにもっともっと寒さが厳しく感じられました。
3月に入って少し春を感じられることはあっても、底冷えのする寒さでした。
そんな3月の寒さの中、毎年、母が「奈良のお水取りが終わると暖かくなる」と言っていました。
そして3月中旬にニュースでこのお水取りの行事が報道されると、本当にその頃から急に春らしい陽気になり、冬の厚く重たい服から解放されるのでした。
子どもの頃は、この修行をしている人たちが春を呼び寄せてくれているのだと思っていました。
<水道水の変化>
そういえば水道水が温かく感じられるのは本当なのだろうかと思い検索してみたら、すぐにありました。
東京都水道局のホームページの「水道水の水温」というデーターです。
1月、2月の平均の水温がそれぞれ6.9度、6.5度なのに対して、3月は平均でも9.9度、最高は13.2度にまで上がり始めています。
やはり「水ぬるむ」という感覚は、案外正しかったのだと納得できました。
水道だけでなく地下の水や地表の温度も変化するこの季節、日照時間などの変化を感じて正確に芽吹く植物の姿に、なんてすごいことだろうという思いが年々強くなってきました。
もうひとつ、この記事を書くにあたって初めて気づいたことがありました。
「水ぬるむ」と打ち込んだら「水温む」と出たのを見て、「水温(すいおん)」は「水ぬるむ」とも読むことでした。
あー、本当に世の中知らないことばかりですね。
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