接遇のあれこれ 7 やんわりと注意する

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、公共交通機関内での注意喚起も少しずつ変化してきました。

 

正確に記録していなかったので記憶が曖昧ですが、昨年3月ごろには「列車内でのマスク着用」と「会話は控えめに」あたりがアナウンスされ始めました。

10月に乗った高山線では、座席を向かい合わせにしないでご利用くださいという放送を耳にしました。

向かい合わせにすると、3人とか4人での飲食や会話が弾みますからね。それでもさっそく座席を向かい合わせにして座り始めた人たちがいて、乗務員さんにやんわりとお願いされてもとに戻していました。

 

その1年ほど前に、列車や高速バス内での会話を聞かされるのに耐えられなくなってとうとう耳栓を購入したので、コロナウイルスの感染拡大は歓迎しないけれど、「会話を控え目に」というアナウンスが始まったのはよくぞ言ってくれたと思いました。

ただ、相変わらず電車内でのおしゃべりをやめられない人がけっこういますね。

 

今回の「会話を控え目に」の意味は、「うるさいから迷惑になる」ということよりも「おしゃべりで唾液を飛ばすリスクを少なくする」という意味だと思いますが、マスクをしていれば大丈夫と思ってしまうのでしょうか。

先日も座席に座っていたら、前にたった2人が薄い素材のマスクでずっと喋ったり大笑いしていて、「(ああ、飛沫が降りかかってきているのでは)」と不安になりますね。

こういう状況では、他の人の気を使わせない配慮も大事だと思うのですが。

 

 

 

*「飛沫」という表現が使われた!*

 

3月中旬に乗ったこだま内の車内放送では、その2週間前に乗った時とは違う放送が流れていました。

食事でマスクを外している時には、飛沫が飛ぶので会話は控えてください

 

ああ、よくぞ放送してくれました。

しゃべる時には唾が飛ぶのを防ぐ、今回の感染予防で最も簡単で最も確実な方法ではないかと思うのですが、なんだかストレートに伝わらないもどかしさがありますね。

  

本当は「控え目に」ではなく「喋るな」とか、「スマホを操作しながら歩くな」ぐらいにしたいところかもしれませんね。

やんわりとお願いしたぐらいでは意味が理解できないのか行動を変えない人たちの存在は、列車の安全運行という最も優先する業務を妨げることになるので、サービスとか接遇とは違った厳しさも必要なのかもしれないと、鉄道関係の方々の声にできない葛藤を想像しています。

 

 それにしても最近の状況を見ると、「飛沫」でもまだ通じてなくて、「あなたの唾を飛ばさない、人につけない」ぐらい直裁的な表現にしないと理解できない人がいるのかもしれませんね。

 

 

 

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