水の神様を訪ねる 14 多摩川の右岸と左岸の神様

多摩川の川岸はだいたい制覇したのではないかと思うほど散歩したのですが、当然まだ歩いたことのない場所がたくさんあります。なんといっても全長138kmですし、流域面積のトップ10には入ってはいないものの、大きな川です。

 

地図を拡大したり縮小しながら、その多摩川下流から上流まで何度も何度も眺めているうちにあることに気づきました。

もしかして、右岸側には氷川神社がないのではないかと。

 

暴れ川荒川の本流支流に広がった氷川信仰ですが、神田川石神井川沿いや多摩川沿いにもいくつもあります。

そういえば今まで訪ねたのは多摩川左岸だけだったと思い、右岸にはないのだろうかと下流から地図を見ていくことにしました。

あの136箇所ほどの氷川神社を探した時と同じ、車酔いのようになりながら多摩川沿いの神社を書き出してみました。

 

支流まですべて網羅したわけではないのですが、川岸から数百メートルぐらいまでのところや、川沿いで小高くなっていそうな場所を中心に書き出して見ました。

左岸側には小河内神社まで72箇所ほどの神社があり、奥多摩には奥氷川神社があります。

右岸側は60箇所ほどの神社を見つけましたが、氷川神社はありませんでした。

 

洪水によって袂を分けた地名がある場所では右岸・左岸に同じ名前の神社がある場所も見つかるのですが、むしろ右岸と左岸では世界が異なるのではないかと思うほど、神社の名前が違う印象です。

 

その中で水の神様はどこだろう。

いつ頃、どうやってこの多種多様な神社が広がっていったのだろう。

川の流れを変えたり、あるいは神社と寺社の変遷で、無くなった場所もあることでしょう。

 

それにしても氷川信仰は、多摩川を渡らなかったのでしょうか。

 

 

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