散歩をする 339 放射第5号線久我山区間の玉川上水を歩く

雨続きで大好きな夏がこのまま終わってしまうかと思った8月下旬、久しぶりにお天気になって35度の予報になりました。

暑いけれど歩きたくなり、そうだあの放射第5号線のまだ工事中だった久我山区間が完成しているはずだと思い出しました。

ただ、井の頭線の一駅分の長さですから、十数分ぐらいで終わってしまいます。

暑そうだけれどもう少し歩けそうなので、二駅分の散歩の計画を考えました。

 

井の頭線浜田山駅から高井戸へ*

 

浜田山駅の南側には、以前は広いグラウンドがありました。その前にある高井戸中学校や高井戸図書館のあたりに都内とは思えない森があって、なぜこんなに地価が高そうな場所が未開発なのだろうと不思議に思っていました。

 

そのうち、「マンション建設反対」の幟が立つようになりました。グラウンドは災害時の避難場所でもあるし、沿線に建っている住宅は目の前に大きなマンションが建ってしまっては日当たりも悪くなりそうですし、景観も変わってしまうことでしょう。

成り行きをなんとなく気にしているうちに、大きなマンション群が建ちました。ただ、グラウンドの周囲にあった防風林のような木々はそのままで、マンションの間は広く庭のスペースがとられていていました。

また、高井戸中学校の南側の森はその会社の所有のままで公園になって、誰もが歩けるようになっています。

 

ここもまた、何度も何度も話し合いが行われたのでしょうか、あの高井戸清掃工場のように。

 

 

そのあたりの森は、神田川河岸段丘の崖でした。

浜田山という名を実感するのは、駅から南側へと歩くと途中からぐんと下り坂になり、神田川の両岸が小高くなっていることです。

その坂の途中から区立柏の宮公園があり、坂を降りたところには区が管理する小さな水田や湧き水がありました。

対岸もまた鬱蒼とした森が残り、塚山公園があります。

都内にいることを忘れるような場所です。

さらにその南側に明大方面へと玉川上水が暗渠になって通っています。

 

今回の散歩はまず、ここから高井戸まで神田川右岸の傾斜になっている住宅地を歩き、環状八号線を越えたところにある高井戸不動尊を目指しました。

 

*高井戸不動尊

 

 

1970年代前半、年に2~3回、父の用事のために都内へと一緒に出かけたのですが、父はこの高井戸不動尊を訪ねていました。なぜ曹洞宗だった父が、天台宗のこのお寺を訪ねていたのかよく知らなままです。

どんなお寺なのだろう、一度訪ねて見たいと思っていました。

 

環状八号線の歩道橋を歩くと、階段や歩道の部分に雑草が生えています。中学生の頃には、歩道橋というのは都会にしかなくてとても斬新なものだったのですけれど、時間が経ちました。

 

細長い参道を歩くと奥まったところにお寺がありました。近所には大きな木がまだ残っていて、環状八号線のすぐそばだということを忘れそうな静けさです。

父はここで何を考えていたのでしょう。

 

*高井戸公園*

 

高井戸不動尊の西側へと抜けると大きな保護樹木が何本も残る住宅街で、さらに歩くと鬱蒼とした樹に囲まれた浴風会病院や高齢者施設があります。

その前の蛇行している道を歩き、神田川右岸の段丘に沿って歩くと、富士見ケ丘中学校の西側に高井戸公園ができつつありました。

 

ここも以前は広いグラウンドだった場所で、マンションが建つのかと思っていたら都立高井戸公園になっていました。

1957年に運動公園として都市計画決定された。計画地の大部分には王子製紙富士見ヶ丘グラウンド、国立印刷局久我山運動場、NHK富士見ヶ丘運動場の3つが所在していたが、長年着手されていなかったことから南西部には住宅街が形成されている。2011年の東日本大震災を契機に防災公園の必要性がクローズアップされ、優先整備地区に指定、2013年に整備計画を答申した。

Wikipedia「高井戸公園」)

 

なんと私が生まれる以前から都市計画があったのですね。その頃、この辺りは畑とか森が広がっていたのかもしれません。

 

8月下旬の午後4時半はまだ暑く、滴り落ちる汗が引くまでここの大木の下のベンチで涼みました。

 

*放射5号線久我山区間を歩く*

 

高井戸公園の南側は広い更地になっていて、その向こうに中央高速道が見えます。

30年以上前、まだこの辺りに鬱蒼とした玉川上水沿いの森が残っていました。

ここから久我山までは、雨が降るとぬかるむ土の道と畑が残る場所でしたが、2018年に久しぶりに歩いた時には玉川上水沿いの歩道ができていて、車道を建設中でした。

 

どんな風景に変わったのだろうと、玉川上水へと向かいました。

三鷹方面からの東八道路の延長になり、玉川上水をはさんで自動車道と自転車専用道が分かれています。

ひっきりなしに車が通って行きました。

 

排気ガスから逃れるように玉川上水沿いの遊歩道へと入ると、前後からの自転車を気にしなくて良い、樹に囲まれたのんびりと歩ける道になりました。

これはこれで良いものですが、そのうちに車の音も気にならなくなっていくでしょうか。

 

「烏山村分水口跡」の説明文を読み、そこから北側へ神田川右岸への下り坂を降りて久我山駅に到着しました。

 

 

「散歩をする」まとめはこちら