母との面会が制限されているので、そのかわりに2~3週間ごとに手紙と日用品をおくることにしました。
昨年、片目を失明してからは片目で字を書くのが辛いようで、母からはたまに字の大きさや列が入り乱れた短い文章のはがきが届く程度になりました。
それまでは周りの人からも褒められてた書道も、ぱったりとやめてしまいました。
何か欲しいもの、必要なものはないかと手紙で尋ねても、返事がなくなりました。
何を送ったら良いものか、母の好みともだいぶ違ってしまったので、服やタオルなど身の回りのものでさえ悩みながら、とりあえず詰め込んで送っています。
ところが、最近は以前の達筆に近い文字で手紙が届くようになりました。
母の回復力にはいつも驚かされます。
先日は、「一枚になった世界地図が欲しい」と書かれていました。
それならおまかせと、嬉々として書店の地図コーナーに行きました。
私の地図好きは母譲りですからね。
最近は世界地図もMacの地図ばかり見ていたので、紙に印刷された地図というのは国名や地名がとても小さく感じました。
指でびよ〜んと拡大できないので、母にはほとんど読めないかなと思いましたが送ってみました。
ちょうど日本中の写真集もあったので、それも一緒に送ってみました。
達筆の手紙がすぐに来ました。
2時間ぐらい世界地図を眺めていたと。
写真集もことのほか喜んでもらえて、以前行った場所を懐かしんでもらえたようです。
あちこちをみて回った記憶が自分であることの支えになっているのかもしれません。
あと10年、20年後に、私も日がな地図を眺めて暮らしたいけれど、拡大できる地図を手元に置くためにはインターネットの進化についていかなければいけないですからね。
高齢者にも簡単な地図が開発されるといいですね。
どれだけ需要があるでしょうか。いえ、きっと地図好きはけっこういると思っています。
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